1996年度 名古屋大学 言語文化部 特定研究
マルチメディアネットワークを利用した外国語教育に関する総合的研究
研究成果(報告書及びWWW版)1997-03-08
研究の概要
- 研究目的
我々は本研究で、コンピューターネットワーク環境を利用した外国語教育に関して、電子化教材と教授法という観点からの総合的な研究を行う。
特に、平成7年度に構築される100Mbps の高速キャンパス情報ネットワーク NICE II を利用した教材の提供・共有方法の検討と、同じく平成7年度に文部省によって設置される通信衛星を利用したSCS(スペース・コラボレーション・システム )の外国語教育での利用の可能性を検討する。
- 研究活動
- 調査班
国際化と情報化の進む現在、外国語教育・学習環境に関する学生(院生、教官)の希望・意向を調査する。
- 開発班
マルチメディアネットワークを利用した電子化教材の開発
- 日本語マルチメディア教材の開発
- オンラインマルチメディアデータベースを利用した外国語教育学習システムの開発 など
- 方法班
教授法・学習方法の検討
- 通信回線を利用し大量の英語の例文を検索する新しい学習法の検討
- 英語の学習到達度の客観的評価法の研究 など
- シンポジウム
「マルチメディアネットワークを利用した外国語教育」について、通信衛星を用い国立5大学の各言語文化部を結び公開シンポジウムを行う。
本研究の特色・意義
- 本研究の特色
- 日本国内の基幹コンピューターネットワークと文部省の通信衛星網の利用
- 国立5大学の言語文化部との連携・協力
- 本研究の学問的意義
インターネットの外国語教育利用に関する総合的研究
爆発的な普及・拡大が進んでいるインターネットを利用した外国語教育について、日本においては、名古屋大学のような大規模な総合大学での、総合的な調査・研究はまだ行われていない。今回の研究は、日本におけるインターネット利用の外国語教育の進展に大きなステップとなる。
- 本研究の社会的意義
研究の成果は、論文集、インターネット上での教材の公開、データベースという形で社会に還元されるだけでなく、まとめとして衛星通信を使った公開シンポジウムを開催するので、社会的にも非常に意義深い研究になる。
研究組織
- 平井勝利(言語文化部長・応用言語科学研究系教授)中国語学
本研究の計画・進行・まとめ
- 外池俊幸(応用言語科学研究系助教授)言語学
外国語教育に関する調査
- 後藤明史(応用言語科学研究系助手)教育情報学
外国語教育に関する調査・通信衛星利用の外国語教育
- 水野かおる(国際言語文化研究系助手)日本語教育
日本語教育に関する調査
- 大曽恵美子(国際言語文化研究系教授)日本語教育
日本語マルチメディア教材の開発
- 福田眞人(国際言語文化研究系助教授)医学史・比較文化史
医学専門用語データベース開発
- 鈴木繁夫(比較言語文化研究系助教授)ルネッサンス文学
電子化英語文化教材開発
- コレル・フォルクマル(ドイツ語担当外国人教師)ドイツ語
電子化ドイツ語教材開発
- 柳沢民雄(地域言語文化研究系助教授)ロシア語学
電子化ロシア語教材の開発
- 山田幹郎(地域言語文化研究系教授)レトリック論
英語テキストの電子化
- 大室剛志(応用言語科学研究系助教授)生成文法
英語語彙データベースの利用研究
- 田中伸一(応用言語科学研究系助教授)音韻論
英語語彙データベースの利用研究
- 滝沢直宏(国際言語文化研究系助教授)言語学
電子化辞書の利用研究
- 杉浦正利(応用言語科学研究系助教授)英語教育
マルチメディアデータベースの開発
- 吉村正和(地域言語科学研究系教授)英文学
英語学習到達レベルに関する研究
従来の経過、研究設備等の現状その他準備状況
平成7年度に、言語文化部は「言語文化情報の電子化とインターネット」という研究題目で特定研究を行い、言語文化情報の電子化資料の収集と、研究資料データの公開をインターネット上で行う環境を構築し、すでに他大学からも高い評価を得ている。
さらに、平成7年度教育研究特別経費(特別分)として「名古屋大学に於ける外国語マルチメディア教育環境の整備・強化」という研究で、外国語学習教材の開発環境を整え、コンピューター支援教材の試作を行っている。
この研究に関する国内及び国外における研究状況
従来の外国語学習方法・教授法に関しての研究には、長年の蓄積があるが、通信・情報環境の大幅な変化に対応した研究は、緒についたばかりであり、まだ実質的な成果を挙げるにいたっていない。
一方で、技術的な環境の変化はめまぐるしく、特に名古屋大学には今回、 NICE II の導入と、通信衛星を使った環境が導入されるので、その有効利用を考えていく必要がある。