まとめ
1. 感想・反省
1-1. 出発までの準備
時間的には、木浦大学側に即時対応していただいたこともあり、ある程度余裕を持って出発までの準備にあたることができた。ただし、授業に関しては、何をどのように準備したらよいか分からず、結局、現地到着後に最終的な教案を作成したり、授業内容を大幅に変更することにもなった。そのために、1週目は授業の準備で忙しく、授業時間外で学生と交流する時間が十分にもてなかった。
1-2. 実習の時期
実習のために、受け入れていただく大学の先生方の貴重な授業時間を譲っていただくことになるわけだから、実習する時期については先方の迷惑にならないよう注意をする必要がある。3月の2週目から3週目というのは、新学期が始まったばかり(韓国では3月のはじめから新年度が始まる)で、期間中にMT(Membership Training)といって学科で行う新入生歓迎合宿のようなものもある。このMTを実習の中に組み込むのもおもしろいし、学期のはじめは試験などと重なることもないから時期としてはよいだろう。
1-3. 実習期間
2週間の滞在で全体としては16時間を実習にあてていただいた。通常の授業時間を使うのだから、これ以上は無理だろう。実習生4人で割ると1人当たり4時間となり、実習としては十分とはいえなかったかもしれない。その点は、それぞれの担当する授業を、準備の段階から全員で打ち合わせをし、授業でもアシスタントをすることで不足分を埋めたつもりだ。
1-4. 担当した学年および学生の日本語レベル
担当する学年については、実習の時期が新年度開始直後であったため、1年生は外して考えた。木浦大学側が実習生の要望を聞いてくださり、実習で教えようとする内容から担当する学年を決めることができた。基本的な文法事項の導入から始め、練習・応用へと発展させていく形式を実習したいのであれば2年生、ひととおり基本的な文法事項が理解できていることを前提にした授業を考えているのであれば3・4年生だろうということで、それぞれ担当する学年を決定した。
授業見学をした4年生を含め、学生の日本語レベルは個人差が非常に大きいと感じた。大学の授業で、1年生の段階で基本文法を終了し、3年生ともなれば現代文だけではなく古文も学習するらしいので、できる学生のレベルはかなり高いといえる。さらに、日本語の塾(民間)に通うなどして大学以外でも勉強している学生もいる。それとは反対に、男子学生には徴兵の義務があり、2年以上にわたって学業を中断しなければならないこともあり、中には学習した日本語をほとんど忘れてしまった状態で復学してくる例もある。したがって、ターゲットとするレベルを設定するのは難しい。
1-5. 木浦大学側の受け入れ体制
名古屋大学とは長年にわたる交流があることから、先生方をはじめ木浦大学の皆さんには温かく迎え入れていただいた。宿泊先は学内にある寮で、ロケーションがよいのはもちろん、食事も寮の食堂で3食(週末も)とることができて大変便利だった。至れり尽くせりの受け入れをしていただき、実習する環境としては申し分ないものであった。
1-6. 学生との交流
学生は日本語学習に熱心で、性格的には素直で人懐っこいという印象を持った。木浦ではソウルのような大都市とは違って、日本人に接することがあまりないため、実習生との交流は学生たちにとって自分の日本語を試すよい機会となる。また、いっしょに食事をしたり、お酒を飲んだりしての楽しい会話は私たち実習生にとっても貴重なものであった。
授業時間は限られている。出発前に十分準備をしておくことで、現地ではフリーな時間ができるのだから、できるだけその時間を学生との交流に費やすのがよいだろう。今回の実習で、前半は授業の準備で精一杯の状態となってしまったのが残念だ。
2. 会計報告 (単位:円)
交通費 航空券 (名古屋〜ソウル) 往復 (KE) 41,000
(ソウル〜木浦) 片道 (KE) 6,200
電車切符 (ナモン〜ソウル) 片道 (セマウル) 2,000
大学での寮費・食費(10泊11日) 14,300
MT参加費 2,500
お土産 1,000
*電車代、寮費、MT参加費は日本円相当に換算してある。すべて実習生1人あたりのものである。ソウルでの宿泊代、寮以外での食事代、洗濯代、タクシー代などは含まれていない。
3. 最後に
今回の実習は非常に有意義なものであった。日本語教師を目指す上での貴重な経験をしただけでなく、新しい世界・新しい人々との出会いの素晴らしさを実感した2週間だった。もちろん、反省すべきも多いが、多くの方々のご厚意にささえられ、何とか無事に実習を終えることができた。感謝の気持ちでいっぱいである。実習で得たことを今後に生かせるよう、努力をしていきたい。