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ヤブロコフさんの本はネットに置いてありますよ

以前、チェルノブイリ事故の犠牲者が100万人にも及ぶと結論づけた本が出ていてその紹介のビデオがネットで見ることが出来ると紹介しました。New York Academy of Sciencesに直接連絡して取り寄せないといけないのかと尻込みしていたのですが、何と、全部ネットからダウンロード出来るということを最近発見しま した。まだ、最初の方を読んでいます。実は日本語訳も刊行される予定だそうです。もちろん、この作文を読んでいる私の学生は英語版をダウンロードして読ん でください。合法かどうなのかもわからないのでリンクを貼ることは差し控えますが、キーワードを入れて検索すればすぐ見つかります。

ICRPは現在のところドグマであり学会を牛耳っています。しかし、このような本が刊行されて沢山の人が読むようになると、徐々に無視できなくなるでしょ う。ICRPは癌や白血病を強調しますが、実は、すべての器官に様々な疾患が現れてきて、その原因の多くが外部被曝ではなく内部被曝によるものなのです。 チェルノブイリの周辺では空間のガンマ線量が全く問題ないレベルに下がっている地域においても、学校の生徒の圧倒的多数が何らかの疾患を抱えているという 事実があります。そのような事実を、全く無視して、ドグマが組み立てられています。科学とは言えません。ドグマは教科書の中に入り込んでおり、国家免許を 取るために一所懸命勉強した人達は、今更勉強しなおすのは面倒だと、ドグマにかじりついているのでしょうが、事実を説明できないのなら、ドグマは捨ててし まわねばなりません。ベクレルからシーベルトへの変換式など、素人が見ても、ガンマ線とβ線が同じ係数でいいのか、と疑問が出てきます。私のようなド素人 のほうが、ドグマの欠陥に気づきやすいのかもしれません。

ドグマがなぜはびこるかというと、ひとつには学会を金で支配しているからです。それからドグマのパラダイムに合わない論文は無視するという態度を取り続け ているうちに、仲間内でしか会話しないようになってしまい、自分の理論に合わない都合の悪い事実を無視するようになります。また、自然科学は物理学を崇め る傾向があり、エレガントな数式をでっち上げれば、それが事実を十分説明出来なくても真理として流通してしまうということもあるでしょう。医学は生物とい うとても複雑なものを扱うので物理学のようなエレガントな説明ができなくても仕方がないと諦めて、事実を正確に記録するという作業に集中すればいいのに、 何でもかんでも単純な説明を求めたがる傾向があるのでしょう。

私は職業としての科学が犯す過ちが自動的に修正されていくことにはあまり楽観的にはなれません。放射線医学のドグマは原発の利権と核政策という頑強な軍事 政策にからめとられてしまっており、民主的な議論で変わっていくとは思えません。変えるためには、我々のようなド素人が勉強して声を上げていくしかないと 思われます。「専門家」の中での議論という間接民主主義では限界があります。草の根から意識が変わらないと難しいと考えられます。

私の専門は詩の解釈というような曖昧で茫洋としたものなので、客観的事実を扱う自然科学に引け目を感じてきたのは否定できません。しかし、ここ数年の間 に、HIV/AIDSをめぐるウイルス医学や放射線医学のデタラメさに気づいてからは、自分のやっていることにもう少し自信を持ってもいいのではないかと 思うようになりました。私は個人的には文化研究の中にもトンデモがあると思っていますが、ウイルス研究や原発研究などのように何億、何千万円などという研究費が つくわけではないので、金による腐敗も高が知れています。さらに言えば世界の超腐敗は億千万などというものではなく、兆を超える単位をめぐってのもの であり、罪のない人々を多数死に至らしめても全く罪に問われないというのが巨大な腐敗の本質であることを常に心に留めておかねばなりません。

放射線医学についてはいろんな人がいろんなことを言っていて、何が本当なのかわからない、などと、言ってのける人が結構います。なんと脳天気なと思いま す。年間100ミリシーベルトまで大丈夫という人と、ヤブロコフさんの間には埋めることのできない溝が存在します。我々素人も、専門家ではないからわから ない、と逃げるわけには行きません。日本がここまで汚染されてしまった今、どちらを信用するのか自分の頭で考えることを強いられています。
(Sept. 2011)



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