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白人至上主義と皆既日食

作文のネタが溜まってるのに書くのが億劫になってきたので、ちょっと脱線して近況報告風に一本片付けます。

8月の末、皆既日食を見るためにアメリカのオレゴン州を訪れました。学部の頃以来なのでもう何十年も西海岸はご無沙汰していました。旅行の主目的 は皆既日食を見るためでしたが、古い友達に再会するという目的もありました。彼と会っている間は喋り通しでした。積もる話も沢山ありましたが、そ れ以上にお互いに世界観が似通っていたので、話題に事欠かなかったと言えます。

その友人はオレゴン州出身のKen Kesey (ケン・キージー)に影響を受け、大学に入る前から小説家志望で、私とルームメートだった大学2年の時には、朝早くからタイプライターに向かい、黙々と物語を紡いでいまし た。私はそれまで彼ほど強い意志を持って将来に向けて努力している人間を知らなかったので強い影響を受けました。彼はその後、様々な職を転々とし ながら夢を追い続け、4冊の小説を出版しましたが、小説で食べて行けているかというとそうは言えないのが実情です。あれから数十年経ち世界はがら りと変わりました。日本では芥川賞を受賞しても小説家として食べていけないのでテレビタレント業に勤しむ人もいます。アメリカも同じです。彼より 有名になった人でも、一時一世風靡してもすぐ忘れ去られたりするのが普通ですから、彼のように売れなくてもこつこつ作品を作り続けるというのは異 例と言えます。物語を作るのが心底好きなようで、ホテルではタバコが吸えないので時々外に出て行ってはタバコをくゆらし、物語のことばかり考えて い るようでした。オレゴン州ではほとんどの公共施設で喫煙が禁止されており、それってファシスト的だよねと言ったら、その通りと同意してくれ ました。日本では分煙という策がとられている場所が多いですが、オレゴン州では喫煙者は全面的に閉めだされています。オレゴン大学のキャンパスも 全面禁止です。アメリカはもともとファシスト的なお国柄ですが、最近加速化しています。ただ、マリワナが全面的に合法化されたのは喜ぶべきことで す。日本では、薬用マリワナを合法にしようと訴え国会に立候補した俳優をメディアが潰してしまいました。野蛮な国です。

さすが腐敗した世界をテーマの一つとしている小説家だけあって、友人は911事件については当日から胡散臭いと思ったそうでアルカイダなど政府の 公式説は全く信じたことがないと語ってくれました。アメリカ人と会話するときこのたぐいの話題に触れるのにためらいを感じる場合が多いのですが、 彼の場合、全く杞憂だったのであっけにとられました。しかし、考えなおしてみると、私のように、ニューヨークタイムズの説明を読んでなんだかおか しいなと感じつつも公式説を信用してしまったという方が、問題なので、彼のようなのが一般的なのかもしれません。少なくとも、私よりずっと賢かっ たと言えます。

ただ、彼と話していてちょっと意見が少し違ったのが、トランプについての評価でした。私はここで何回か書いたように彼にはどちらかというと好感を 持っていますが、友人は否定的でした。私の説明を聞いてちょっと歩み寄ってくれた気がしますが、トランプに対する反感は拭い切れないようでした。 彼は、トランプが「白人至上主義」を完全に否定しなかったことについてわだかまりがあるようでした。トランプが人種差別をする旧人であるとい う疑念が払拭できないようでした。

思えば、日本を出る頃、日本のテレビのニュースハイライトでもトランプの人種差別主義疑惑が話題になっていました。バージニア州で白人至上主義者 とそれに反対する活動家の武力衝突があり、確か死者も出た事件なのに、トランプが白人至上主義の活動家を全面的に糾弾することを避け、喧嘩両成敗 的な曖昧な態度を取ったことに対して、トランプ憎しの世論が高まっているという報道でした。この件についての「リベラル」派の人たちのツイートも 目にしました。バージニア州知事は白人至上主義者達を糾弾しているのに、トランプは曖昧な態度を取るのは一体どうなっているのだ、この人は、やっ ぱり隠れ人種差別主義者じゃないのかという趣旨のツイートが流れていました。

私は、このメディア騒ぎを目にして、「リベラル」連中はいつまで騙され続けるのだろうと暗澹たる気持ちにさせられました。こういう武力衝突の裏に は必ず、超権力の裏工作が存在し、メディアがその工作に関わっているという事実にいいかげん目覚めてほしいものです。

オバマ政権の8年間の間、「白人至上主義者」達は一体何をしていたのでしょうか。「黒人」の大統領が生まれたのだからアメリカ各地で武力衝突が起 こったかというとそんなことはありません。一体、なぜ彼らは白人の大統領であるトランプが出てきてから活動を活発化したのか。それにそもそも彼ら の政治活動の資金はどこから出ているのか。NSAは彼らを盗聴し動向をすべて把握しているはずですから、FBIと連携して潰そうとすれば簡単にで きるはずですが、なぜしないのか。という風に頭を働かせてください。

種明かしをすると、「白人至上主義」運動の政治力など微々たるもので、代議士一人を議会に送り込むことすらできず、その活動は完璧に当局に把握さ れています。その存在理由は、超権力の分断統治のヤラセ工作に利用されることでしかありません。というか活動自体に当局が潜伏潜入しているのでそ もそも草の根の運動とすら言えません。今回のバージニア州の武力衝突はおそらく対立する両側が闇の超権力により金で買われ動員されているはずで す。その目的はトランプが「人種差別主義者」であるという印象操作を行い、黒人を筆頭とする非白人の票を反トランプ陣営に囲い込むことです。 911事件を正しく理解しているトランプはバージニアの事件の背後にこのような政治的な謀略があることを理解しているので、どちら側にも支持を表 明せずどちらにも非があるという態度を取ったのでしょう。

私がこのように書くと、途方もない陰謀論だと眉を顰める読者もいるでしょうが、最近は、元CIAの高官で偽旗ヤラセ工作に携わっていた人がネット ビデオに登場してネタをバラしているという事実を知るべきです。ひとり例を挙げると、Robert David Steele の話を聞いてみることを勧めます。ネットビデオ以前には、彼のような経歴の持ち主が、政治的謀略の内実を暴露する本を書いても情報が広く伝わることはなかったのですが、今 は全く違う状況が生まれています。現代史を書く歴史家は、彼のような特別な情報を持った人の証言を無視することはできません。ニューヨーク・タイ ムズの記事を引用して歴史を書いてもそんなものは50年後には無価値になっているでしょう。

アメリカに実際行ってしばらく過ごして見ればわかりますが、平民が生きる普通の社会において人種差別に遭遇するかというとそんなことは殆どありま せん。DNAが発見された50年代以降「人種」なるものの存在が科学的に否定されたのでそんなものに基づいて差別すれば、その人は単に馬鹿か、精 神異常者に見られて終わりです。欧州貴族の末裔達は、日本の皇族達は黄色人種だから彼らとは血縁関係を持ちたくないと密かに考えているのかもしれ ませんが、そんな連中が住む世界は我々平民の想像を超えています。我々平民が住む世界では、「人種差別主義者」というのは、最大の侮蔑語として受 け入れられており、政敵の人格攻撃のために政治的に使われるに留まっています。グローバルエリートが生息する世界では、平民がお互い「人種差別主 義者」と攻撃しあって分断されておれば自分達が安泰を保てるので、そのために政治的に利用するだけです。超格差社会が出現して、1%対99%の対 立が顕在化しているというのに99%を占める平民が、人種や性別や性的指向によって差別し罵り合い、一致団結できないのは嘆かわしいことです。ア メリカの民主党は戦中戦後にかけて労働者の党として認知されるようになりましたが、特にクリントン以降、労働者を裏切り続けてきました。彼らが票 集めの戦略として利用してきたのは、まさに人種であり、男女や性的指向の差でした。共和党が人種差別主義的だとか反フェミニズムだとか、同性愛者 に対して非寛容であるとか主張することによって票を得ようとし、労働者たる平民を裏切り続けてきました。アメリカの民主主義は、このような二大政 党制の堕落によって死んでしまったと言えます。再生するには、Robert David Steele が主張するような、大胆な選挙制度の改正しかないでしょう。

皆既日食を見るためのアメリカ西海岸旅行に話を戻します。NYなどの東海岸の大都市ではアジア系の人たちは最近の移民だという印象が強いですが、 西海岸では19世紀後半から20世紀の初頭にアメリカに渡った移民の子孫たちが沢山いるのだという印象を持ちました。彼らはアメリカ社会で成功し ている場合が多く普通にアメリカ人として暮らしています。私が日食を見るために見つけた場所は、観測地として公表され宣伝された場所ではなく、そ のため、偶然にその場所を探し当てた我々は10人ほど、車の数で4台でしかなかったのですが、そのうち外国人は私ひとり、アジア系アメリカ人が3 人で、他はいわゆる白人のアメリカ人でした。ホテルにはアジア系アメリカ人の従業員がいました。

ホテルは2軒泊まったのですが、そのいづれにおいてもロビーでテレビがCNNをつけっぱなしにしており、誰もその内容に注意を払っていないという 点で似ていました。CNNなんて屑メディア嘘メディアフェイクメディアであることを殆どの人が理解しているのではないかと思わせました。

オレゴン大学は以前は建物の間の空間が広く学生は広い芝生でのんびりフリスビーを投げ合ったりしていたのですが、どんどん新しい建物が立ち、閉塞 感が増しています。大学を卒業しても職がないご時世なので、学生ものんびりしていられないのでしょう。キャンパスにスターバックスが入り込んでい ま した。最近松岡洋右がオレゴン大学出身だと知ったので彼についての情報を図書館で探したら、沢山資料が出てきました。アメリカの州立大学の図書館 は誰でも入って使うことができます。紹介状など必要がありません。私立のコロンビア大学だと、卒業生だと申告してカードを作ってもらわないと入れ ませんが、州立大学はさすがです。アメリカが腐っても鯛的扱いをうけるのは大学が立派だからというのが大きな要因ではないかと思います。日本の官 僚エリートや実業界のエリートがアメリカ贔屓なのは、アメリカのこういう面しか見てないからなんでしょう。

肝心の皆既日食ですが、快晴に恵まれましたが、短かすぎて、もう一度経験してみたいと気持ちが沸いてきました。世の中には何度も皆既日食観測に世 界中を駆け巡る人々がいて、日食貧乏ということばがあるくらいだそうです。なんとなく分かります。7年後のアメリカの皆既日食にはおそらくまた行 くだろうと思います。その頃には、米帝が崩壊しているのか、ファシスト化がさらに進行しているのか、全く予想がつきません。
(Sept. 2017)



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