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エドワード・スノーデン、ウィキリークス など

本題に入る前にトランプさんの話題を少し。私の場合、トランプさんが既成メディアを敵にまわして頑張っているうちは応援するつもりですが、軍事費 を増やすというのは訳がわからないので反対です。確かに軍隊を強くするというのが彼の公約でしたから、約束を果たしているつもりなのでしょうが、 米帝を縮小するというのも公約していたのでそっちに舵を切ってもらいたいものです。同時にNSAやCIAも大幅に縮小しないと駄目でしょう。本気 でやる気なら現状のスタッフでは無理です。共和党とのしがらみが色々あるから難しいのかもと想像するしかありません。ジル・スタインは金がないか ら腐った二大政党制にいとも簡単に取り込まれましたが、トランプのような独立した金持ちでも思うようにやりたいことが出来ない体制が出来上がって いるようです。暗殺されないためのぎりぎりの攻防の結果なのかもしれません。その辺の内情は部外者にはよくわかりません。

トランプさんは、3月4日に、オバマがトランプタワーを盗聴していたとツイートして、その後しばらくしたら、ウィキリークスがCIAのリークを公 表しました。Vault 7と名付けられた膨大な資料群です。ここまで来ると既成メディアも誤魔化しを続けることはできないと思われます。私のメール ボックスには相変わらず、ニューヨーク・タイムズか ら購読してよメールが届いていますが、この資料をどのように料理するつもりなんでしょうか。誤魔化せば誤魔化すほど読者を失っていくのでそろそろ 真実の側に舵を切るべきでしょう。そうすれば購読してあげてもいいのですが、おそらく無理でしょう。ニューヨーク・タイムズはCIAの出先機 関のようなものだからです。NYTはCIAと同時に潰れてしまったほうが世界平和のためです。代わりはいくらでもネットに転がっています。

オバマは別に日時を指定して盗聴しろと命じたわけではなく、NSAがユタ州のハードディスクに生データを溜め込んでいるのでちょっと聞かせてよと 電話をかけて頼んだだけなのでしょう。世界中の誰でも盗聴できるのですから、トランプタワーの住民も当然盗聴できるはずです。こんなことは、20 年前には、「陰謀論者」しか口にしませんでしたが、今では誰でも知っています。法律的には大統領はNSAを閉鎖する権限があるようです。ただ、ト ランプがそうしたいか、あるいは可能なのかは不明です。政治の世界では上に行けば行くほど血なまぐさい権力闘争が避けられないので、 盗聴されていることをツイートで批判しているトランプでさえ閉鎖したくないのかもしれません。将来自分が使うことになるかもしれないからです。

先月、オリバー・ストーン監督の『スノーデン』を映画館で見ました。久々の劇場鑑賞です。私は、名古屋の半径20キロ圏内は自転車で移動すること にしています。ただ、今回は巨大ショッピングモールに隣接した巨大映画館でそれも夜の上映だったので車で行きました。車で映画館に行くなどと言う のはアメリカでは当たり前ですが、日本では生まれて初めてです。日本もドルを稼ぐために自動車産業を発展させたおかげでライフスタイル自体をアメ リカ化してしまったんだな、と改めて強く感じました。星を見るために田舎に車で出かけるというのは頻繁にやってますが、郊外の大型映画館に車で出 かけるというのは新鮮な経験でした。夜の上映だと通常1800円が1300円になるというのも初めて知りました。

映画『スノーデン』は日本列島の住民が無視できない情報を含んでいます。スノーデンがパソコン製造会社デルの社員としてNSAに派遣されて日本に 滞在していた時、彼が実際に関わったわけではありませんが、NSAが日本を盗聴するだけでなく電力インフラ、ダム、官庁、病院などにマルウェアを 仕組ん でいたという情報です。アメリカがイスラエルと共同でイランに仕組んだスタックスネットと同様のサイバーテロ工作です。IWJの岩上安身さんが監 督に直接質問しているクリップがあるので下にリンクを貼ります。

米国の同盟国をやめた瞬間に、CIAのマルウェアが日本中のインフラを崩壊させる!?スノーデン証言の真偽は⁉︎



電力インフラが破壊されて原発事故が起こるようなことがあれば燃料を冷却できなくなり福島の悪夢が再び起こることになります。日本が尖閣諸島を一 緒に守ってくれると頼みにしている同盟国であるアメリカが裏でこういうことをやっているというのはテレビを聞いていてもわかりません。テレビが腐 敗した体制側にいるからです。テレビは御用学者を使って差し障りのない話をさせるだけです。

今回リークされたCIAの資料は、NSAが日本で行っているサイバーテロ工作をヨーロッパでも行っているという事実を明らかにしています。何もイ ランや日本だけではありません。軍事戦略的にはアメリカのこの方針はfull spectral dominance ドクトリン(日本語でなんと言うか知らない)を具現化したものと言えます。アメリカが普通の意味で同盟国と見なすのは言葉がツーカーで通じるイギリスだけではないでしょう か。その他の国は、潜在的に敵なのでサーバー監視によって徹底的に支配するというのがアメリカの方針です。トランプは娘婿がユダヤ系だからな のかどうかわかりませんが、イスラエル贔屓でイランを敵視しています。スノーデンも同様に敵視しています。安倍さんはホワイトハウス詣でをして、 トランプさんと固く抱き合い日米の利害は100%重なり一心同体であると誓ったそうですが、実際はどうなんでしょうか。

映画『スノーデン』を見たので、彼のインタビューを聞いてみました。

Edward Snowden - Latest Interview Russia - Donald Trump Pardon



明らかに頭脳明晰な人です。IT関係のエンジニアには機械言語には優れているが自然言語は苦手だという人が多くいるようですが、この人は、英語も 抜群に出来ます。同時に幅広い教養の持ち主であることが伺えます。博士号なんて持ってなくても大学教授も今日から務まるでしょう。世界にも二人と いない自身の境遇について深い思索を行った結果、この地点に到達したと言えるのかもしれません。

ただ、この人は、ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズが腐敗した体制側にいることに気づいていないようです。NSAやCIAで技術的な仕 事ばかりやって来たので、この20年ぐらいでネット上の独立メディアが急速に実力をつけてきて無視できない存在になっているという事実に気づいて いないのかもしれません。ピューリッツァー賞に値するジャーナリストがジュリアン・アサンジやアレックス・ジョーンズであり、タイムズやポストの 記者ではないという事実です。また、CIAやNSAのサイバー監視やサイバーテロ工作が憲法違反だから告発するというのは、それはそれで賞賛すべ きことであり勇気を称えるしかないのですが、両組織を利用する政治勢力の腐敗について、それほど関心がないように見受けられるのが残念です。彼の 発言は抽象的な議論に終始します。ヒラリーとトランプの対決の背景には筆舌に尽くしがたい腐敗があり、血で血を洗う権力闘争であるという視点が欠 落しています。

インタビューするKatie Couric は、スノーデンに向かってあなたのしたことはアメリカの安全保障を損なう行為と言えるのではないか、というお決まりの質問を投げかけます。アメリカの安全保障とは何か、そ の国益とは何かと深く考えたことはないのでしょうか。スノーデンは世界のすべての人のためにインターネットの健全性を守るため告発を行っ たのです。米帝がfull spectral dominance を達成して世界制覇したとしてもそれがアメリカの「国益」に連動するような時代に我々は生きていません。グローバル化した企業群が豊かになり、世界のそしてアメリカの住民 の圧倒的多数が貧しくなって「国益」が損 なわれただけです。

ちなみにKatie CouricはCBSにいた頃、子宮頸がんワクチンに批判的な報道を行っています。Sharyl Attkissonの調査を取り上げたものです。その頃は、Couricもいい仕事をしていました。その後、Attkissonは製薬会社を敵に 回したのでCBSを干され独立、 Couricは世渡りがうまいのか大メディアを渡り歩き高給取りを続けています。

インタビューの最後にスノーデンの恋人に話題が移ります。これについては、スノーデンよ羨ましいぞ!としか言えません。映画『スノーデン』を見た 時はとってつ けたような恋人との関係の部分は娯楽映画として無理矢理に追加した(最後に後日談として恋人がモスクワで合流したという情報が流されたとしても) という印象を持ちましたが、インタビューでノンフィクションとして語られると、現実味を増します。恋人は告発して囚われの身となった彼を惚れなお したそ うです。

(March 2017)


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