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アメリカの暴動

次の作文を頭の中で組み立てていたら、アメリカの色々なところで暴動が起るような事態になり、授業でも話題にしたのでこ こでも書きます。私の授業は「最近何か面白いことありますか?」で始めています。最近の出来事を私的な出来事から世界規模の出来事まで何でも話題 にしてもらうという意図です。中国人学生が多いクラスでは、高倉健が話題になりました。実は私は彼が中国でそれほどの知名度があったとは知らな かったので勉強になりました。ある学生は母親が彼を崇拝していたらしく、なるほど、日本人のヨンさまみたいなものかと納得しました。ヨンさまの ファンである日本人は韓国人を差別しようなどとは夢にも思わないでしょう。高倉健のファンである中国人は日本と戦争しようなんて夢にも思わないで しょう。ソフトパワーはある程度戦争抑止の効力があります。

ミズーリ州ファーガソンの事件がアメリカ中に飛び火しているニュースはあるフランス人の学生が話題にしました。

既成メディアはこれを人種差別の問題にしようとやっきです。ABCの記者は発砲した警官に相手が白人でも同じようにしたかと聞いていました。もち ろん、YESというに決まっています。そんな質問をしても本当のことがわかるはずがありません。仮に、NOと答え、俺はあいつが黒人だから発砲し たんだと答えたら何か変わるかというと本質的には何も変わりません。ただ、YESと答えないと彼は牢屋行きになるし、警察が正義の味方であるとい う幻想を維持することも出来ません。プロパガンダマシンの一部であるABCは彼にYESと答えてもらわないと困ります。

暴動は多くの場合警察側が工作員を送り込んで暴力沙汰を起こさせそれを武力弾圧の口実に使うことで起きます。平和的な抗議活動をしようとしても、 体制側がそのような行動に出るので武力衝突はほぼ不可避です。これは偽旗工作であり、本質的に911事件やボストンマラソンテロやアルカイダやイ スラム国の仕組みと同じです。私はその仕組みを理解しているので、暴動に発展しそうなデモには参加しません。このことは、長い間、真っ当な政治活 動家には自明のことでしたが、一般市民には理解されてきませんでした。既成メディアのプロパガンダによって頭の中を混乱させられてきたからです。 しかし、911事件の嘘が次第に多くの人に共有されるようになり、この仕組みについて理解する人が激増していると考えられます。そのことに既成メ ディア側が気づいているようには見えません。アホの一つ覚えで、警官の人種差別意識の問題にすり替えようとしています。本当に懲りない連中だなと 思います。

日本から地球の裏側に取材しに行くならもうちょっと真面目にやれよとも思います。ファーガソンでは挑発を意図した警官側の工作員活動に対して平和 的 な抗議がありました。ネットメディアでそのような報道があったのを聞きました。そのような平和的な抗議をつぶし武力衝突を煽っているのは警察の 側です。抗議している側を取材してそういう証言を聞いたが裏が取れないので記事に出来ないと言うなら、お前もうジャーナリストやめろよ、と言いた くなります。本当のことを言っている現地の声が直接ネットを通じて聞ける時代にジャーナリストという媒介者は時代錯誤以外のなにものでもありませ ん。

私はここで人種差別の問題を過小評価したいというのではありません。大きな問題です。しかし、中心的な問題ではありません。まともな人間は世界の どこでも人種差別なんてしません。メラニン色素の量がその人の知能や性格や才能を規定するなんてことはありえません。まともな人間なら外国人と ちょっとでも付き合えば自然に理解できることです。

私自身アメリカで長い間過ごしましたが、大学という場所に身を置いていて差別は経験がありません。日本のパワエリートが見聞するアメリカにも 差別はないでしょう。上の上まで行って、世界のパワエリートと交わるようになると閉鎖的なクラブ社会に出会い差別されていると感じるようになるの かもしれません。どちらにしろ、まともな人間は差別しませんが、構造的な差別制度が存在することはすべてのまともな人間が知っています。綿密な研 究が証明しているし、容易に想像できることでもあります。否定しようがないし、否定しても意味がありません。

911事件以降軍事費が膨張しお古の軍備品が警察に流れています。ボストンマラソンテロで見られたように警察は軍隊化しています。黒人街では昔か ら自分たちが警察という占領軍に制圧された場所に住んでいるという意識を強く持ってきましたが、その意識が中流の白人の中にも広がってきていま す。本当の金持ちはお城のような大邸宅に住んでおり、敷地の入り口には守衛がいて、ボディーガードも雇っています。警察が占領している場所に住ん でいる平民とは別世界に住んでいます。法は権力のある側、金がある側を守るようにできています。貧しい発展途上国ではその様相が露骨な形で顕在化 していますが、アメリカではもっと極端です。

ファーガソンと類似の事件がニューヨークでも起きました。60年代には人種問題をめぐる暴動が各地で起こりました。今回は「人種」ではなくて階級 をめぐる暴動に発展する可能性があります。そうなると体制側は徹底的に弾圧を加えるでしょう。アメリカは今でもすでに収容所列島の様相を呈してい ますが、その傾向は加速化するでしょう。

香港では学生が座り込みを続けていて、中国政府が弾圧を加えようとしています。外部からの干渉があると暗にアメリカを批判しています。それに対し て、ア メリカは自発的な民主化運動だと言っていますが、ウクライナでの「民主化」工作と同様の資金が流れていることは明白です。中国政府が強硬な手段に 訴えた場合、それを批判する資格はアメリカにはありません。体制の根幹が脅かされると徹底的に弾圧を加えるだろうことはオキュパイウォール街で確 認済みです。警察側は必ず意図的に暴力沙汰を引き起こす工作員を送ってきて撹乱させ、軍事弾圧の引き金を引きます。中国だろうがアメリカだろうが 同じことです。

(Dec. 2014)


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