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テレビは悪くない

私はテレビというメディアを洗脳の道具だと考え批判してきましたが、最近液晶スマートテレビを見はじめ考えを改めました。

テレビというハードウェア自体は全く悪くありません。特にネットに繋ぐことが出来て膨大な量の情報に自分からアクセスすることができるスマートテレビはす ばらしいと思います。あと数年すれば現行のフルHDより高解像度の規格が出てくるようですが、今のままでもかなり臨場感があります。私は家電製品に関して は一般人に数年遅れて使い始めるのが常なので、次の規格のテレビを買うのは10年後になっているかも知れません。今のフルHDのままでもネットに繋ぐこと が出来るというだけで、従来のアナログテレビと比べると圧倒的に有利です。

しかし驚くことに、私のように日本でスマートテレビを使っているのはまだ少数派であるようです。LGのような外国のメーカは安い機種にもスマートテレビの 機能を盛り込んでいますが、日本の家電メーカのテレビは、上位機種にならないとその機能が使えないように細かくグレード分けされています。つい最近知った のですが、普通のテレビをネットに繋げるためのプレーヤーが存在します。アップルTVがその代表的なものです。そのような製品があるので、極端に言えば、 昔のアナログテレビでもスマートテレビとして使えなくはありません。問題は、機種によって、あるいはネットプレーヤーによってアクセスできる配信元が大き く違うことです。最低でもYoutubeにアクセス出来る必要がありますが、ビデオオンデマンドの配給元の数は機種によって大きく異なります。LGは多い ほうだと思います。ちなみに私がLGのテレビを買ったのは全くの偶然です。たまたま小さくて安いのを買ったらスマートテレビでした。

テレビがネットに繋げる機能を持つとなかなかいいよと、私が吹聴すると、ネットにはパソコンで繋げばいいじゃない、という答えがよく返ってきます。私も実 際スマートテレビを使うようになるまではそう思っていました。

でも今は、パソコンは仕事をする道具として使い、タブレットは読む端末として使い、スマートテレビは視聴覚情報をアンプを通してHifiの環境で使うとい うように役割分担をはっきりさせるようになりました。テレビが受信できる放送局の数はたかが数百ですが、ネットにつなげると比較にならないくらい膨大な 数のチャンネルにアクセスできるようになります。ネット上には高品質の視聴覚情報が膨大な量存在します。パソコンに接続した小さなスピーカーで聞くより、 まともなHifi装置に通したほうが、気持ちがいいのは自明です。圧縮された音源でもパソコンで聴くのとは全く違います。

しかし、最近別のことに気づきました。

地上波や衛星の電波を利用したNHK、CNN、やBBCなど既成メディアは、洗脳を目的としています。一方、ネットビデオは、ネットという新しいメディア を使ってそのプロパガンダに対抗しています。後者を受け取る方法は、最近までパソコンを通じてでした。しかし、最近スマートテレビが現れ、両者を同じプ ラットフォーム(ハードウェアとしてのメディア)の上で受け取ることができるようになると、前者のダメダメぶりが、よりはっきり分かるようになりました。

例えば、西日本在住のカナダ人であるJames Corbettは自分のサイトを持っており、そこにポドキャストやビデオキャストが置いて有ります。しかし、彼はyoutubeにチャンネルを持っている ので、より高品質な音と映像を求めるなら、スマートテレビで視聴するほうが快適です。技術的な出来ばえも悪くありません。BBCですら映像や音声の質が悪 いのは沢山あります。中身で負けていて、音質や画質で負けているなら既成メディアというのは、その存在意義は一体何なのでしょうか。巨大な予算を使って制 作しているのだからなおさらです。

最近、Tyler Hamilton の The Secret Raceという自転車ロードレース界のドーピングの実態を暴露した内部告発本を読み、彼をインタビューしたBBCのクリップを見たのですが、その中身の薄 さ、質の低さに驚きました。HardTalkというやつです。CNNのPiers Morganのインタビュもダメダメです。私は、CNNなど見ていないのでイギリス人のホストが担当しているトークショーなんだからてっきりBBCだと勘 違いしていました。CNNも視聴率が下がっているので、イギリス人を雇って箔をつけようとしたのでしょうか。アメリカではイギリス発音で喋る人は一目置か れます。シェークスピアもイギリス英語訛りで上演したほうが高尚だという感覚があります。日本で流暢な英語を喋れるとそれだけで偉いと思われるようなもの です。

Piers Morganはランスを糞味噌にけなし、彼はスポーツ史上で最大のいかさま師であるとまで言ってますが、CNNはいままでさんざんランスを英雄視してきて おいて一体その豹変ぶりは何なのと素朴な疑問を誰もが持つでしょう。ランスがドーピングのために雇ったイタリア人のフェラーリ医師の収入を見ればランスの 他に多数の顧客を抱えていたことが明らかです。自転車レース以外にも顧客を抱えていたと見るのが妥当でしょう。色々調べれば、サッカーやテニスなどの大物 選手が顧客であった可能性がないとは言えません。自転車ロードレースだけを批判しておればよいというものではありません。HardTalkのホストもダメ ダメです。ハミルトンらランスのかつての僚友たちが大陪審の前で証言した後、ランス一味が、電話を盗聴したり、パソコンをクラックしたり、尾行したりとい う汚い手段を使うようになったと手記に記述があります。これは明らかに犯罪です。私が番組のホストなら、そこのところをハミルトンに問いただすでしょう。 私はジャーナリストとしての訓練を受けたわけではありませんが、ハミルトンに直接インタビュー出来るのなら、その点を追求しないというのは理解不能です。 ほんとにBBCの記者なんですか、わたしが代わってあげましょうか、と言いたいくらいです。BBCの記者もこの程度でやっていけるなら、世界的にニューズ メディア関係者の劣化が激しいのは事実のようです。というか、優秀なジャーナリストはプロパガンダなんてやりたくないから、とっくの昔にフリーになってい るのでしょう。

Piers Morganといえば、Jesse Ventura(元ミネソタ州知事)との911事件をめぐる討論会は見ものです。911はアルカイダがやったんだというプロパガンダを死守しようとヨレヨ レになっても強弁しているのが笑えます。スタジオに招かれた聴衆がVenturaの側に同情的なのが明らかですから、もう本当に既成メディアは終わってま すね。

今までこのようなビデオクリップをパソコン上で見てきましたが、テレビで見ると印象が違います。既成メディアが終わったんだという感慨が深まります。

(March 2013)




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