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ソウルの自転車事情

11月の下旬に用事があって韓国のソウルに3日ほど滞在しました。随分前、飛行機の乗り換えの機会に二回ほど半日観光したことがあるだけでほとんど知らな い街です。

以前韓国の新聞の英語版でソウル市が自転車レーンを数千キロにわたって整備する計画を進めていると読んでその後どうなっているか興味を抱いていました。実 際訪れて一日動きまわってみると、自転車がほとんど使われていないということが明白にわかってちょっと失望しました。しかし、考えて見るにおそらくこの都 市においては将来自転車が通勤通学を始めとした実用的な移動手段として広まることはないのではないかと思われます。

理由はいくつか考えられます。

ひとつめは、公共交通機関の充実です。ソウルという巨大都市の広大な領域をひとつのパスで移動できかつ非常に低料金です。ひとつのチャージパスでバスも地 下鉄も使えます。料金が安いのは日本と違って電気代が安いからでしょう。日本の都市の公共交通機関が世界的に見て優れているというのは確かでしょうが、ソ ウルには完敗です。ソウルの公共交通機関の資本形態がどうなっているかは深く調べてないのでわかりませんが、安さと利便性は群を抜いています。日本の都市 では会社が複数あってチャージできる一つのパスで用を足すことが出来ません。目的地ごとにコインを入れるなんてソウル人から見ればなんと時代遅れと思われ ても仕方ないでしょう。料金が安いのは補助金がでているのかもしれませんが、こういうところに補助金を使うのは賢いやり方です。原発の補助金はいただけません。

ふたつめは、道路の広さです。日本人の感覚では比較的広々している名古屋の道路ですらソウルと比較すると狭く感じます。広ければ自転車レーンを作るのも楽 そうですが、私が一日動きまわったところ自転車レーンは見つけることが出来ず、単車さえあまり走っておらず、見かけるのは車のみでした。地震がないため高 層ビルが殆どで区画も広いので、歩いていると、北米の街を彷彿させます。(ドナルド・トランプさんも進出してタワーを建てています。)東京のチマチマ感は ありません。建ぺい率や容積率や耐震基準など建築基準が日本の都市とは根本的に違うのではと思わせます。

という訳で、ソウルで自転車利用が普及するというのは考えにくいのですが、世の中には、そのような逆境にもめげず自転車に乗ろうとする人がいます。市街の 中心部を歩いていて、とある光景に遭遇し深く感動しました。今回のソウル訪問で一番心に残った出来事です。

歴史博物館を出て市庁舎の方向に歩いていた時です。車道の端を一台のロードバイクが高速で走り抜けて行きました。写真を撮る間もないあっという 間の出来事でした。ロードバイクのロゴは見届けることが出来ませんでしたが、なんとなくサーベロ (Cervélo) 風でした。乗っていたのは長身の白人男性で、名古屋でサーベロに乘っているあいつより背が高かったかもしれません。片道6車線はあると思われるあの大通り を車の流れに乗って走るなんて巡航速度を楽に時速40キロ以上で維持することが出来なければ無理でしょう。プロ並みの脚力です。あの颯爽とした姿はなかな か忘れられそうにありません。今回のソウル滞在の最大の収穫です。

日本では自転車は分解して袋に入れれば電車に持ち込むことができます。輪行と呼ばれています。ソウルでは分解せずに持ち込むことは出来るのでしょうか。ソ ウルのはずれに位置する水原と呼ばれる観光地の駅の入り口に入ろうとした時マウンテンバイクを押して階段を上がってくる人に遭遇しました。彼は地下鉄の電 車にその自転車を乗り入れたのでしょうか。ソウル滞在が長い人に電車への自転車持ち込みが可能なのか聞いてみたいと思っています。

ソウルはご飯もおいしくまた訪れてみたい都市です。英語と日本語とカタコトの韓国語でどうにか動き回れました。私自身はいわゆる韓流ブームの影響は殆ど受 けていないので韓国語習得熱の高まりは限定的でしょうが、将来また訪れるならハングルは読めるようにしたいと思います。

(Nov. 2013)

追記:ソウルでは日本の銀行のキャッシュカードは外資系のものでも使えないようです。クレジットカードでの現金の引き出しも出来ませんでした。北米やオー ストラリアやフランスでは日本にいる感覚で現地通貨を引き出せるのにソウルでは出来ませんでした。万が一カードが吸い込まれて吐き出されないという事態に なったら言葉が十分に通じない国では致命的なので危ない橋は渡らないのがいいのかもしれません。あともうひとつ、スマホは必需品だと感じました。wifi が広く使えるので携帯のローミングサービスなどの契約がなくても使えそうです。スマホは電池が一日持つ小さなパソコンとして進化を遂げているので困った時 役立つ情報をネットから取ってこれます。仕事のためパソコンは持って来ましたが、スマホも持って来るべきだったと反省しています。ソウルはスマホの先進都 市です。タブレットとスマホの中間くらいの大きさの大型スマホが流行りのようで、仮想キーボードを使って猛烈なスピードで文字入力している人を電車でよく 見かけます。




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