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日本語で呟いている外国人の声を聞け

世界は漫画のような状況になってきています。ノーベル平和賞をもらった大統領がまた戦争はじめるかもしれず、もっとも緊密な同盟国である英国が参加しない と表明したのに、日本の首相はやる気満々です。化学兵器は人道的に許されないって、そんなら劣化ウラン弾は人道上許されるのかって話でしょ?化学兵器を 使ったのは一体誰かという問題は我関せずですか?アメリカに最後の最後までついて行けば、「国益」を守れるとでも思っているんでしょうか?

日本のプロパガンダメディアはシリアの出来事を「内戦」と形容し、エジプトの虐殺は「衝突」と形容しています。特派員は一体何をしてるんでしょうか。多言 語使用者で世界情勢に詳しい外国人が日本語で正しい情報をツイートしてくれているので、日本語の大メディアは無視して彼らの声を聞いてください。幾つか紹 介します。

宋文洲
フィフィ
重信メイ

宋さんは一代で東証一部上場の会社を作った中国人の経営者。フィフィさんはエジプト人で日本語が堪能。重信さんはお母さんが日本赤軍の兵士、お父さんがパ レスチナ人の革命家で、英語、日本語、アラビア語が堪能です。宋さんとフィフィさんのフォロワー数が多いのはテレビに出演するからでしょう。重信さんは一 般的にはあまり知られていませんが、私は彼女のつぶやきを追いかけてフィフィさんを知りました。どこかで見たことがある人だなと思ったら以前テレビで見た ことがありました。いわゆるタレント業というのが彼女の職業のようです。とにかく日本ではテレビに出る人が認知度があります。フィフィさんは今回エジプト の真実を伝える活動をしていることにより日本におけるタレント業に悪影響が出ていますが、覚悟の上でツイートしています。

この三人には大した共通点はありません。宗教、信条、総資産などなど皆違うでしょう。私も彼らの発言のすべてに賛成という訳ではありません。しかし、シリ アやエジプト情勢についての彼らの理解力は、日本の首相を凌駕しているかもしれません。日本の首相は確信犯的に嘘をついているか、あるいは頭がカラッポで 何も考えていないのでアメリカのポチをやっているか、あるいは日本はアメリカの不沈空母だと腹をくくっているか、のどちかでしょう。

名古屋大学の学生はとても内向きです。学生の大部分が愛知県近辺の出身者で自宅から通っている人も沢山います。田舎出身の優秀な学生は東京を目指し、そ の後世界を目指している人が多いのですが、名古屋大学の学生は一生中部圏内で生きていこうと若い頃から決めている人の割合がきわめて高いのが特徴的です。 私は若い頃そのような考え方をしなかったので、異邦人と接しているような気になることがあります。そんな彼らの多くは英語学習を卒業に必要な必修単位とし てしか見なしていません。外国旅行にもそれほど興味はなく、異文化体験がほとんどゼロなのに、韓国人や中国人に偏見を持っている人もいます。外国は危険、 だから、安全な日本、それも中部圏で一生を終えたい、と若い頃から決めてかかっています。TPPなんて言っているのだから、この先、猛烈な変化が訪れるの は必定なのに危機感はあまりありません。

この作文はそのような名大生に向けて書いています。外国語が出来ないのだから、せめて、日本にいる外国人の声に耳を傾けて欲しいのです。

シリア戦争の背景はとても複雑です。イラン、シリア、イラクが計画しているパイプラインの建設をアメリカ、カタール、トルコ、サウジアラビアなどが阻止し ようと目論んでいるという背景があります。日本の総理がカタールの首長と会談したのは日本がカタール側につくことを表明したものだと考えられます。人道上 許されない化学兵器をアサド政権が使ったから、「世界の警察」であるアメリカがやっつけるんだ、というような漫画チックな説明は、もうすでに子供すら騙せ ないでしょう。ネットメディアでは沢山情報が出ているので参照してください。

戦争は何故起こるのか?それは戦争をすれば儲かる連中がいるからです。「国益」とは何の関係もありません。一般歴史書を読むと、ベトナム戦争は失敗だった とか、イラク戦争の泥沼だとか、太平洋戦争の失敗で日本は戦争放棄を誓ったとか、その類の記述があります。「国」という単位でものを見ています。そうでは ありません。どの時代にも戦争が儲かるから戦争をしたくてたまらない連中がいて、そういう連中は平民の部族意識を炊きつけて、戦争を起こし、国が滅んでも 我関せずです。太平洋戦争ですら日本が長い間戦争を続けられたのは、経済閉鎖をかいくぐってアメリカが裏で日本に石油を供給していたからだと言われていま す。ようするに儲かればいいのです。歩兵が何人死のうが、空爆で一般市民が何百万人死のうが、国庫が破綻しようが、関係ありません。ギリシアの経済危機 は、世界の戦争をしたい連中が、ギリシア政府を乗っ取って軍事費を増強させたからです。小国は世界の戦争したいしたい病にかかった連中(アイゼンハワー大 統領が軍産複合体と呼んだもの)に歯向かうことはできません。日本のような大国?だって歯向かうのは容易でないのだから、尚更です。とにかく、彼らの力は 圧倒的です。

国破れて山河あり、ということばがあります。昔の戦争はそれですみました。何度戦争をやってもヒトという種は生き延びてきたし、自然は蘇りました。でも、 今は違います。原爆や水爆は使われなくとも、劣化ウラン弾は戦術兵器として広く使われ、住民の遺伝子を深く傷つけます。イラクのファルージャにシンチレー ションカウンタを持って行っても高い線量は出ませんが、α線核種がそこら中に散らばっています。戦場が中東全域に広がれば取り返しのつかないことになりま す。

そのへんのところを宋さんやフィフィさんや重信さんは理解できていると思います。世界的には常識ですが、日本人の中にはまだ理解できていない人が沢山いま す。アメリカの属国を長年やってきたので洗脳がきつい人が沢山いるのでしょう。

(Sept. 2013)



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