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三宅洋平、緑の党、シンシア・マッキニー

三宅洋平さんは、先の参議院選挙に比例全国区で立候補し、17万票以上獲得したものの落選しました。彼の存在を知ったのは、山本太郎さんが東京区で当選し たのを知った後です。街頭演説をネットビデオで幾つか視聴しました。学生に聞いたら、山本太郎はほぼ全員知っていましたが、三宅洋平を知っていたのは、極 少数でした。皆、テレビで情報を取っているようです。私は、二人ともネットで知りました。

告白すると、日本語の政治演説を聞いてここまで心を動かされたのは、三宅洋平さんが生まれて初めてです。英語では政治家の演説に感動したことはありますが、日本 語では同様の経験をしたことがなく、日本語は政治演説には向いていない言葉なのではないかなどと勘違いしてしまっていました。三宅さんの演説を聞いて、日 本語の政治演説の新しい可能性について目を開かされました。

実は、比例区では平智之さんに入れました。彼ははっきり原発即時廃炉を主張しており、他の様々な分野の政策においても自分の頭で考えている人なので、信頼 して一票を投じましたが、彼も落選してしまいました。頭がよくて自分の頭で考えている人は軒並み落選して、組織票の操り人間のような候補ばかり当選したと いう印象です。

三宅洋平さんが気に入った理由を羅列します。

・歌がうまい。自作の楽曲がよい。Tracy Chapmanを日本語で蘇らせてくれたのは、彼女のデビューアルバムを88年にアメリカで買って繰り返し聞いた者としてうれしい。過去の優れたものを受 け継いで行ってくれている若者には強い共感を感じる。下らない若者文化に迎合するおじさんはよくいますが、そういう人は彼の爪の垢を煎じて飲んだほうがいい。 彼の音楽には様々なジャンルが入っている。私が好きだった Cat Stevens の影響も感じる。

・自分の足で現場に赴き自分の頭で考えている。操り人形ではない。そして自分の言葉で語っている。

・東京の放射能汚染状況を正しく理解した上で立候補している。それは愛以外何物でもない。私が以前票を投じた政治家は東大の専門家を鵜呑みにして自分の頭 で考えていない。世間的には高学歴の超エリートで通っているが、頭が悪い。頭が悪く、愛がない政治家はもうこりごり。

・たかが数百年の歴史しか持たない西洋由来の政治思想ではなく、数千年の歴史を持つ人類の知恵について語っている。

・学習能力が高い。弁舌が立つ。ユーモアのセンスがよい。男前なので女性の有権者の票を期待できるだろう。次の選挙で落ちたら選挙参謀がマヌケ。これだけ の逸材はなかなかいない。

・彼の反戦論は全面的に賛成。戦争をなくし、世界にある400機以上の原発を廃炉にするのが、人類が直面する最大の課題であるというのも賛成。貧しい民の 部族意識を煽って戦争で儲けようとするのは、腐敗した軍事産業のアホの一つ覚え。彼のような人しか、その洗脳を解くことが出来ない。

・刺青が入った人も銭湯に入れる国にしたい、というのに共鳴。あんなの憲法違反でしょう。そんなあからさまな憲法無視をやっているのに、第9条だけが気に なるというのも不思議な話だ。この人の交友範囲は広い。日本のパワエリートは金持ちしか知らない。

・繰り返すと、この人は頭がよくて愛がある。真実を自分のことばで語っている。福島事故以来、頭の悪い嘘つき教授と東大出身の官僚政治家にうんざりさせら れてきたので、三宅さんは新鮮に映る。

三宅洋平さんは緑の党から立候補しました。緑の党は世界に幅広いネットワークを持っていますが、日本での歴史は浅くまだ始まったばかりです。ドイツで緑の 党が躍進した理由の一つにチェルノブイリの放射能汚染による反核運動の高まりがよく挙げられます。その意味で日本はドイツを25年遅れて後追いをしている と言えます。

アメリカにも緑の党があります。日本と同様に弱小政党です。オバマが当選した2008年の大統領選で緑の党はシンシア・マッキニー (Cynthia McKinney) という候補を立てました。有権者の1パーセントも取れずに落選しました。以前緑の党で出たラルフ・ネーダーより低い得票率です。このことはあまり知られて いません。

しかし、シンシア・マッキニーというのは、実は、結構有名人です。911事件の真相について色々調べれば彼女の名前に出くわすはずです。もし彼女の名前を 今まで聞いたことがないなら、あの歴史的大事件について何の疑問も持たないで今まで生きてきたからでしょう。911真理究明運動でよく知られた彼女の名を 大メディアが率先して伝えるということは絶対にありません。ですから、大メディアを未だに信頼している人は彼女に出会うことはありません。

彼女は、去年(2012年)の11月にマレーシアのクアラルンプールで開かれた911事件についての国際会議に出席しています。その会議には、911事件 真相究明運動の中心的人物である、リチャード・ゲージさんも招かれていました。ネット上にはその会議のビデオクリップが沢山置いてあります。私も幾つか試 聴しました。最後のパネルディスカッションで、マッキニーさんが、ゲージさんに向かって、あなたも議会に立候補しなさいと助言していたのが印象に残ってい ます。

マッキニーさんは、まだ民主主義の政治プロセスに絶望していません。その事実に驚きました。彼女ほど負け続ければ、政治に絶望して隠遁しても不思議ではあ りませんが、まだ議会制度に希望を持ち続けているようです。

911真相究明運動には様々な政治信条を持つ人々が関わって来ました。マッキニーさんは民主党選出の下院議員だったことがあるし、リチャード・ゲージさん は2006年に911事件の真実に目覚めるまでずっと共和党支持者で大統領選では2度もブッシュ大統領に票を入れたそうです。彼らのように、活動家として 動いている人々の他に、インターネットメディアの主宰者も沢山おり、彼らの政治的立場は多種多様です。

ただ、一般的な傾向としては、既存の政治の仕組みについて絶望している人達が多いように見受けられます。既存の経済の仕組みにも絶望して、田舎で自給自足 を目指す人も沢山います。無政府主義者やリベタリアンも多い印象です。彼らの大多数が既存の代議制民主主義は腐敗しきっており修復不可能であると確信して いるようです。

三宅洋平に話を戻すと、彼は国会にチャランケしに行きたいと言っています。彼は、代議制民主主義に絶望していません。その意味で、緑の党から大統領選に出 たシンシア・マッキニーに連なります。アメリカの既存の政治のシステムは、民主党と共和党という二大政党制に絡め取られており、その中では911事件を話 題にすることはタブーになっています。しかし、マッキニーはそのことを知っていながら、敢えて、リチャード・ゲージに議員になれ、政治の世界に名乗り出よ とけしかけています。

同様に、三宅洋平や山本太郎は、福島の子供たちの避難問題や東京の汚染状況について敢えて話題にしています。私がネットで調べた限りでは、既成政党は共産 党も含め、そのような問題をタブーにしておきたいようです。何故なら、前者を議論すると日本の物流の話になるし、後者の場合、東京の地価の話になるからで す。国家の維持のためには、タブーにしておくのが都合がいいのは明白です。

インターネットが広まり、私達は奇妙な言論空間に住んでいます。ソ連時代には地下出版されていたような情報が今では堂々と表に出ています。今だに既成メ ディアに信頼を寄せている人々は、既成メディアが検閲しているものの、インターネットでは表に出ているそのような情報を知ることがありません。彼らにその 情報を届けるには、我々一人一人がメディアになって、口コミで伝えるか、あるいは、議員となって、既成メディアが無視できない存在となるしかありません。

私個人としては、政治に絶望しているし、国家権力の腐敗は修復不可能であると半ば諦めていましたが、三宅洋平のような人が出てきて、小さな希望が芽生えま した。

唄う選挙演説 三宅洋平(比例区)緑の党(2013/07/04)


(August 2013)



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