編集後記

 本年も無事に 『中部アメリカ文学』 を発刊することができました。 本号で第 8 号となります。 このところ投稿論文が少ないことが, 編集委員会の悩みでしたが, 今回は幸いなことに 7 編の投稿がありました。 投稿者の方々にお礼を申し上げます。 編集委員会で各論文を慎重に検討し, 問題があると思われる箇所を執筆者に修正していただいた上で, 3 編を掲載するという決定をさせていただきました。 本号に掲載されている論文からも窺われると思いますが, テクストそのもの読解というよりも, テクストの産出, 受容に関わる論考が, その大半を占めていたことが, 本年度の投稿論文の特徴でした。 これは昨今の文学研究の動向を反映してのことと思われます。 文学研究が文化研究へとシフトしつつある状況のなかで, このような動きは十分に予想できたことではありますが, テクストそのものを詳細に検討するという文学研究の基本的な作業をないがしろにする傾向が, 急速に強まっているのではないかと一抹の不安を覚えたのも事実です。 論文における, テクストとコンテクストの読解のバランスは, われわれ文学研究者にとって, 今後さらに大きな課題となってゆくでしょう。
 本年度の編集委員会では, 投稿論文の数が増えたことを喜びつつも, 論文の書式の不備が大きな問題となりました。 どのような学会誌でもそれぞれのルールがあります。 論文を事務局に送付なさる前に, 本号の巻末に掲載されている投稿規程を, もう一度ご確認いただきますよう, 会員の方々に改めてお願い申し上げます。
(編集委員会)
2005.3.29