チェーホフ『三人姉妹』Three Sistersの梗概

 

■使用テキスト

チェーホフ『桜の園・三人姉妹』神西清訳(新潮文庫、1967

 

■主な登場人物

アンドレイ(プローゾロフ家の長男)

ナターシャ(そのいいなづけ、のちに妻)

オーリガ(アンドレイの姉妹)

マーシャ(アンドレイの姉妹)クルイギンと夫婦

イリーナ(アンドレイの姉妹)

クルイギン(中学教師):中学校史、ラテン語

ヴェルシーニン(陸軍中佐、砲兵中隊長)

トゥーゼンバフ(男爵、陸軍中尉)30歳前:ドイツ的なところなし

ソリョーヌイ(陸軍二等大尉):香水、「ちっ、ちっ」、決闘

チェブトイキン(軍医)60歳:新聞、メモ魔、サモワール、プローゾロフ夫人に恋、酒飲み

フェドーチク(陸軍少尉):写真魔

ローデ(陸軍少尉)

フェラポント(市会の守衛、老人)

アンフィーサ(乳母、80歳の老婆)

 

■梗概

第一幕(居間、奥に客間。客間に昼食の用意。55日、聖イリーナの日)

・モスクワ(生れ故郷、父、母埋葬)への憧れ

・イリーナ、労働への憧れ。マーシャの不機嫌。

・チェブトイキンの不適切な贈り物、トゥーゼンバフがヴェルシーニンの特徴について予告

・ヴェルシーニンの訪問(モスクワから)

・ヴェルシーニンとソリューヌイの対立

・アンドレイは恋愛中。ナターシャの特徴について予告。三姉妹のアンドレイへの期待。

・クルイギン(マーシャの夫)、自己暴露。微妙な夫婦関係。

・トゥーゼンバフ、イリーナに愛を告白

・ナターシャ、予告通りの悪趣味、純朴を演じる。

 

第二幕(第一幕と同じセット。前幕より19か月経過)

・この家の主人はだれか?

・アンドレイ、自分の変わり様を耳の聞こえないファラポント相手に話す(この劇のダイアローグ全般の象徴)。

・マーシャ、ヴェルシーニンの接近。

・トゥーゼンバフは、根気よくイリーナに求愛。イリーナの仕事疲れ。賭け事をするアンドレイに失望。

・ヴェルシーニンとトゥーゼンバフとの哲学的議論。マーシャ上機嫌(笑う)。

・ヴェルシーニンに妻が服毒したとの報。マーシャ、突然不機嫌に。

・ソリョーヌイ、人々との不和が目立つ。

・期待した仮装踊りが来ないことがわかり、皆帰宅。(ナターシャのさしがね)。

・ソリョーヌイ、イリーナに愛を告白。

・別の一行登場。クルイギン、ヴェルシーニン、オーリガ。疲れが蔓延。

・ナターシャ、プロトポーポフと逢引。

 

第三幕(オーリガとイリーナの部屋。夜中。町が火事。第一幕から4年後)

・オーリガはこの非常時にてきぱきと指示を出す。チェブトイキンが泥酔(火事と泥酔?)。

・ナターシャ、アンフィーサをお払い箱にしようとする。マーシャ「へとへと」。

・泥酔したチェブトイキン、医者として機能せず。酒に手を出すようになった理由を語る。

・旅団移動の話題、初めて。

・チェブトイキン、時計を壊す。

・ヴェルシーニン、火事と家族の話題。哲学。「トラム・タム・タム」。

・フェドーチク、「ギターもカメラも焼けた」。

・嫌われ者ソリョーヌイ。恋敵の男爵に反感。【非常時と愛の時?】

・トゥーゼンバフ、イリーナに愛を語る。【非常時と愛の時?】

・クルイギン、妻マーシャへの愛を語る。【非常時と愛の時?】

・マーシャは、兄に対し憤慨(夫に対しても?)。非常時に機能せず。

・イリーナ、アンドレイの変化を嘆き(自分に対しても?)、泣きじゃくる。「モスクワに行けない」。

・オーリガ、イリーナに男爵との結婚をすすめる。【非常時と愛の時?】

【ナターシャがローソクをもって横切る】

・マーシャの告白。ヴェルシーニンを愛している。【非常時と愛の時?】

・アンドレイ、消防自動車に庭を横切らせるかの問題。

・アンドレイと3姉妹。嘘の開き直り(妻、仕事)と、誠意の感じられない謝罪(家を借金の抵当に入れたこと)。三姉妹「へとへと」。

【依然として半鐘の音】

・イリーナ、男爵と結婚してもよい。パリへどうしても行く。

 

第四幕(プローゾロフ家の庭。一幕から5年後)

・去りゆく軍人たちと別れの挨拶。

・ソリューヌイとトゥーゼンバフとの摩擦の一件。

・イリーナは、明日に結婚し、明後日には小学校の教師として新しい人生のスタートを切る。自分も去って行く人々のひとりである。

・ソリューヌイは男爵に決闘を申し込んだという。

・アンドレイ、妻についてチェブトイキンに話す。「人間じゃない」。

・ソリューヌイ、自分の手に「死骸みたいなにおい」を感じる。

・トゥーゼンバフとイリーナ、「僕を愛していない」。「できない」。「今日はまだコーヒーを飲まなかった」。

【乳母車を押すアンドレイ、書類をもったフェラポント登場】

・アンドレイの独り言、「俺の過去はどこへ行ってしまった」。

・ヴェルシーニン、オーリガに別れを言う。マーシャは泣く。クルイギン、そこへ来る。

イリーナも来る。

・ナターシャの復讐。

・チェブトイキン、決闘で男爵が殺されたことを伝える。【三姉妹、たがいに寄り添って立つ】

・「働くわ」。「どうでもいいさ!」。「その理由がわかりさせすれば」。

 

 

 


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