『ギャスケルで読むヴィクトリア朝前半の社会と文化』(溪水社) 

生誕200年記念(2010年09月)

ギャスケルの文学
--ヴィクトリア朝社会を多面的に照射する--

次代のギャスケル研究への礎石

(品切、英宝社、xvii + 308、2001年10月、3,000円)

松岡光治編

<日本図書館協会選定図書>

『ギャスケルの文学』の増刷版(3,400円、英宝社)

ディケンズが「シェヘラザード」と称えた
ギャスケルの小説を通して、ヴィクトリア朝社会の
多種多様な問題を新たに照射する批評アンソロジー。
それぞれの論考への理解を深めるために
主要な人物と作品の梗概を付し、ギャスケル研究に
必要な基礎知識に加えて、インターネット時代に
即した最新の情報を提供する格好の手引書。

目 次

まえがき

巻頭言

作品、略語、文献

第1章 ギャスケル夫人の生涯(Edgar Wright)

第2章 ギャスケル研究100年の歩み(John A.V.Chapple)

第3章 『メアリ・バートン』(松岡光治)
 主要な人物
 作品の梗概
 語りと視点
 (1)社会システムとギャスケル
 (2)作者の介入とキリスト教的干渉
 (3)絶望と活動
 (4)衣服とヒロイン
 (5)女性の活動と社会システム

第4章 『クランフォード』(金丸千雪)
 主要な人物
 作品の梗概
 ミス・マティーの物語として読む
 (1)『クランフォード』の可能性
 (2)ミス・マティーの善行
 (3)ヴィクトリア朝社会における女性
 (4)ミス・マティーの悲哀
 (5)ハッピー・エンディングの意味

第5章 『ルース』(波多野葉子)
 主要な人物
 作品の梗概
 マグダレニズムと福音主義
 (1)『ルース』執筆の動機
 (2)作品出版当時の社会の反響
 (3)娼婦救済運動
 (4)『ルース』の福音主義的要素

第6章 『北と南』(大野龍浩)
 主要な人物
 作品の梗概
 統計的構造分析による主題の解明
 (1)二つのプロット
 (2)作中人物の登場頻度
 (3)舞台の移動
 (4)プロットの交錯
 (5)二つの主題

第7章 『シャーロット・ブロンテの生涯』(木村晶子)
 主要な人物
 作品の梗概
 女性の務めと作家の務め
 (1)作品成立の背景
 (2)女性としてのシャーロット・ブロンテ
 (3)作家カラー・ベル
 (4)女性の務めと作家の務め--ブロンテとギャスケル

第8章 『シルヴィアの恋人たち』(鈴江璋子)
 主要な人物
 作品の梗概
 国の政策に翻弄される
 (1)異議申し立ての書として
 (2)田園・海洋・都市
 (3)ロマンス
 (4)物語の捩れ
 (5)消された「女の物語」:
   『イーノック・アーデン』との比較

第9章 『従妹フィリス』(矢次 綾)
 主要な人物
 作品の梗概
 新旧の価値の出合いとヒロインの自立
 (1)序
 (2)ホープ農場とフィリス
 (3)新しい価値との出会い、そして葛藤
 (4)善意ゆえの苦しみ
 (5)結び

第10章 『妻たちと娘たち』(市川千恵子)
 主要な人物
 作品の梗概
 自己形成への道程
 (1)序
 (2)精神と身体の清らかさ
 (3)女らしく、美しい身体の獲得
 (4)社会的階層と女性の自己表現
 (5)結び

第11章 短編小説(Angus Easson):林 芳子 訳

第12章 ギャスケル関連情報

あとがき

索引

執筆者紹介


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