東アジア言語文化講座
大学院生・修了生エッセイ集


森友佳(平成23年度博士前期課程修了)
 「何事も経験」

 私は親の仕事の関係で小さい頃から中国と日本を行き来していました。子供ながら人間の言語はなぜそれぞれ違うのかと不思議に思っていたことを今でも覚えています。異なる文化や生活習慣を経験する中で身をもって感じたのは、言語は人と人との心の扉を開いてくれる不思議な「手」であり、さまざま人を繋げてくれる目に見えない「糸」でもあるということです。
 私は大学の時に、中国語にあるような語気助詞が英語には存在しないということに興味を持ち、中国語の「語気助詞」に含まれる語気を英語ではどのように表現するのかを卒業論文のテーマにしました。大学卒業後は複数の文法機能をもつ中国語の語気助詞をさらに研究したいと思い、名古屋大学大学院国際言語文化研究科に進学しました。
 大学院の研究生活は短い2年間でしたが、私にとって一つのことを専門的に研究できる絶好の機会でした。中国の大学にはなかった「ゼミ」や「発表」という学習スタイルを経験し、周りから多くのことを学んだだけでなく、与えられた機会を活かしながら、文章を書く力や人の前に立って話す力も鍛えられました。また、自分の研究分野における専門家の先生方の指導を受けることができ、構想発表や中間発表、レポートの提出、修士論文の完成などにおいても細かいところまで行き届いたご指導をいただきました。中国には「聴君一席話、勝読十年書」ということわざがありますが、まさにそのことわざ通りでした。
 大学院では多くのことを学び、多くの事を経験することができました。そのおかげで入学当時より成長した自分がいます。4月からは社会人になりますが、この2年間で学んだことを活かし、新しい環境でも頑張って行きたいと思います。この場をお借りして、改めて、国際言語文化研究科で得られたご縁、そして、指導教員をはじめ、先生方に感謝申し上げます。本当に有難うございました。
                           


                                                        (2012年3月9日)