日本語教育学講座講演会


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第 24 回
Prof. Lourdes Ortega
(University of Hawai'i at Manoa / Georgetown University・Professor)

◇タイトル: Synthesis and Meta-Analysis in Applied Linguistics
◇日時: 2012年8月6日(月) 15:30〜17:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         稲垣俊史 (inagaki@lang.nagoya-u.ac.jp)
◇(※ 応用言語学講座公開講演会との共催)
ポスター [PDF]
写真

◇講演の概要
 Research synthesis refers to a continuum of techniques and research procedures, including meta-analysis, that have been developed by social scientists with the aim to review past literature systematically. In this talk I will discuss the ways in which this methodology has been used in the field of applied linguistics since its introduction some ten years ago, caution about some dangers in its application, and highlight its value for the applied linguistics research community. Choosing examples from published studies on a variety of applied linguistic topics, I will illustrate the process of carrying out syntheses, from (1) the use of systematic procedures for the sampling of primary research studies (i.e., problem specification, literature search, and study eligibility criteria); through (2) the evaluation and classification of substantive and methodological features of primary studies (i.e., developing a coding book and implementing the coding process); and concluding with (3) the analysis, interpretation, and dissemination of synthetic findings. I will also demystify meta-analytic techniques for summarizing and interpreting quantifiable findings from primary studies and provide guidance on how to evaluate the quality of a research synthesis.

第 23 回
高橋 登(TAKAHASHI, Noboru)
(大阪教育大学教育学部教授)

◇タイトル: 学童期の言語能力の発達とその評価
◇日時: 2012年1月18日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
◇(※ 第11回応用言語学講座公開講演会との共催)
ポスター [PPTX]
写真1  写真2  写真3

◇講演の概要
 本報告では学童期の言語能力について,語彙,漢字の読み書き,文法能力の3点から概説する。最初に,語彙と読解の能力の関係について説明した上で,学童期の語彙と読解力,および読書経験の間にある循環的な関係について説明する。次に,語彙と深い関係にある漢字の知識について,語彙の場合とはいくぶん異なった獲得過程をたどることを示す。また,漢字を「読む」ことと「書く」ことが相対的に異なる能力である可能性についても触れる予定である。さらに,文法の能力について私たちの定義を示した上で,発達の過程を概説する。最後に,学童期の言語能力を査定する際には,適切な要素に分け,その間の相互関係も視野に入れながら分析する必要があることを指摘した上で,こうした言語能力を査定するためにわれわれが開発してきた言語能力検査(ATLAN)について,検査の特徴と背景にある考え方について触れる予定である。

第 22 回
牧岡省吾(MAKIOKA, Shogo)
(大阪府立大学教授)

◇タイトル: 計算論的神経科学の視点から心理実験をデザインする
◇日時: 2012年1月11日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PPTX]
写真

◇講演の概要
 計算論的神経科学は脳を理解するための強力な方法論である。視覚、聴覚、身体運動などの領域では、計算論的モデルを構築することによって脳内過程を理解しようとする計算論的神経科学に基づく研究は着実な成果を挙げてきており、言語やワーキングメモリなどの高次脳機能もその対象範囲に入りつつある。また計算論的神経科学は、心理実験で検討すべき仮説を導き出す際にも有効な視点を提供する。本講演では、計算論的神経科学の考え方を紹介した上で、単語認知過程について、計算論的モデルから導出された仮説とそれを検証するための実験について解説する。

第 21 回
吉田健二(YOSHIDA, Kenji)
(昭和音楽大学)

◇タイトル: 「下降式」をもつ日本語方言が提起する問題点
◇日時: 2011年12月21日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PPTX]
写真

◇講演の概要
 「式」とは、日本語の京阪式アクセント諸方言に見られる、音調の音韻論的対立である(和田, 1957)。京都・大阪方言に代表される「近畿中央式」アクセントの「高起式・低起式」の対立がよく知られるが、その他「低接上昇式」「くぼみ式」などさまざまな式音調が報告されている(上野, 1989)。しかし、詳細な報告は一部の方言にしかなく、ことにピッチパタンの定量的分析や文レベルでの観察が不足している。そこで、日本語のアクセントの歴史の解明につながる可能性が示唆されている「下降式」(上野, 1988; 松森, 1993)が存在する四国北部の7地域22名の話者のデータを用い、「式」のピッチパタンの方言間比較を行った(Yoshida, 2011)。本発表では、この結果が音韻研究に提起する問題点のうち重要だと思われるものについて報告したい。

第 20 回
澤崎 宏一(SAWASAKI, Koichi)
(静岡県立大学准教授)

◇タイトル: 関係節は日本語文処理研究でどのように扱われてきたか
◇日時: 2011年12月20日(火) 16:30〜18:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         稲垣俊史 (inagaki@lang.nagoya-u.ac.jp)
◇(※ 第8回応用言語学講座公開講演会との共催)
ポスター [PDF]
◇講演の概要
 日本語の関係節処理について, 先行研究を振り返ります。文の逐次処理, 再解釈, 他言語との類似性, ワーキングメモリ, 名詞の有生性など, 関係節は興味深い問題を多く含んでいます。通常は, ある特定の仮説を検証するための材料として関係節が取り上げられることが多いですが, ここでは, どのような研究目的のために関係節にスポットがあてられてきたかという観点から考えてみます。L1の内容を主に, 時間が許せばL2の話も含めるという形になると思います。

第 19 回
藤木大介(Fujiki, Daisuke)
(名古屋大学・ポスドク研究員)

◇タイトル: 文の意味表象の形成過程
◇日時: 2011年11月30日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
◇講演の概要
 文を理解するためには,文を構成する単語の持つ情報から文法構造を把握し,かつ意味表象を構築しなければならない。意味表象の構築に関しては,2語からなる句の意味表象や,複数の文からなる文章の意味表象を対象にした研究が多く行われている。またその多くが完成した意味表象の構造を探るオフライン研究である。それに対し本研究は,複数の語からなる文の意味表象が構築されているプロセスをオンライン実験を通して検討しようとするものである。

第 18 回
鈴木孝明(Suzuki, Takaaki)
(京都産業大学教授)

◇タイトル: オンライン実験を通して探る日本語の母語獲得:学習と処理
◇日時: 2011年11月25日(金) 16:30〜18:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         稲垣俊史 (inagaki@lang.nagoya-u.ac.jp)
◇(※ 第7回応用言語学講座公開講演会との共催)
ポスター [PDF]
写真

◇講演の概要
 近年、子どものL1を対象としたオンライン実験が盛んに行われている。母語獲得研究の目的と意義を問い直し、選考注視法を用いた日本語の「統語的ブートストラッピング」(syntactic bootstrapping) に関する研究 (Kobayashi & Suzuki, 2011) とセルフペースト・リスニング法を利用した幼児の「かき混ぜ文処理」(processing of scrambled sentences) に関する研究 (Suzuki, 2010) を 紹介する。

第 17 回
徳弘康代(TOKUHIRO, Yasuyo)
(名古屋大学留学生センター特任准教授)

◇タイトル: 日本語漢字教育における認知科学的アプローチの導入と実践
◇日時: 2011年11月16日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
◇講演の概要
 英語の第二言語習得を範として発展してきた日本語教育において、文字語彙の教育、特に漢字教育は、英語教育にならうものがない分野であり、英語教育にはない問題を抱えている。現在も、漢字教育の研究と実践は試行錯誤の中で発展途上にあるといえる。日本語教育の現場では、膨大な量の漢字の教育を実践する時、国語教育の方法が取り入れられることも多いが、日本語における漢字教育は、漢字の読み書きの教育だけでなく、語彙教育の側面も大きく、語彙の習得と文字の習得を同時に行うという負担を学習者に強いることになっている。ここでは、このような日本語教育の漢字教育に、新たな視点を導入することを目的とし、認知科学的なアプローチを取り入れ、人の認知処理のメカニズムに関する研究からアイデアを得て、それを教育実践につなげていく試みについて紹介する。

第 16 回
木山幸子(KIYAMA, Sachiko)
(名古屋大学・ポスドク研究員)

◇タイトル: 自他両用の「−化する」の語用論: 文中での使われ方を決める要因は何か?
◇日時: 2011年10月10日(月) 17:00〜18:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
パワーポイント [PPTX]
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◇講演の概要
 「‐化する」という漢語動詞には、以下の例のように自動詞としても他動詞としても使われるものがある。 「日本語教育学講座が活性化する」(自動詞用法)
 「日本語教育学講座を活性化する」(他動詞用法)
自他両用の「‐化する」の自動詞用法と他動詞用法はどのようにして決まるのか。また自他の違いによって文中で使われるときの意味は変わってくるのか。新聞コーパスの多変量解析を通して、これらの問いを検討する。

第 15 回
新井 学(Arai, Manabu)
(日本学術振興会PD研究員 / 東京大学)

◇タイトル: Prediction using verb-specific syntactic information in sentence processing
◇日時: 2011年9月26日(月) 15:00〜16:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
パワーポイント [PPTX]
写真

◇講演の概要
 Recent research on sentence processing demonstrated that language comprehenders make predictions about upcoming linguistic information using various sources of information (Altmann & Kamide, Cognition 1999; Arai et al., CogPsy 2007; Staub & Clifton, JEP 2006). In my talk, I will review several important findings from previous studies on prediction and then report the results from my eye-tracking experiments that were designed to examine whether comprehenders can make predictions about upcoming syntactic structures using lexically-specific syntactic information, more specifically, verb's subcategorization and frequency information. I will discuss the findings in the context of constraint-based (MacDonald et al., PsyRev 1994) and probabilistic models of processing (Jurafsky, Cogsci 1996).

第 14 回
Dr. Masako Hirotani
(Associate Professor, Carleton University & Max Planck Institute for Human Cognitive and Brain Sciences, Leipzig, Germany)

◇タイトル: Genitive of Dependent Tense in Japanese and its Correlation to Genitive of Negation in Slavic
◇日時: 2011年9月26日(月) 13:00〜14:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
パワーポイント [PPTX]
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◇講演の概要
 本発表では、日本語の談話構造の処理のメカニズムを脳波と眼球運動による実験データを用いて論じる(c.f., Hirotani & Schumacher, 2011; Hirotani et al., in preparation)。具体的には、日本語の特徴の1つである「は」と「が」を通して、オン・ラインで行われる談話処理の規則および神経基盤を探る。さらに、英語、ドイツ語等の他言語と比較し、談話処理におけるメカニズムの普遍性を追究する。

第 13 回
Dr. Jenneke Wal
(Research Fellow, Royal Museum for Central Africa)

◇タイトル: Expressing information structure within the conjugational system. Form and function of the Bantu conjoint and disjoint verb forms
◇日時: 2011年8月3日(水) 16:00〜17:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
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◇講演の概要
 All languages have a way to highlight the most important or contrastive part of a sentence, the focus. English uses intonation (JOHN ate sushi) or a cleft construction (it was John who ate sushi) to indicate the focus, but other languags use morphological means. A particularly interesting system is found in southern Bantu languages, where focus can be encoded in the conjugation of the verb. In Makhuwa, for example, the form of the verb not only shows tense or aspect but also encodes whether the following element is in focus or not. This presentation discusses the formal distinctions marking these so-called conjoint and disjoint verb forms, and their exact interpretations in terms of semantic focus.

第 12 回
Dr. Rinus Verdonschot
(Visiting Research Fellow, Nagoya University)

◇タイトル: The functional unit of Japanese word naming: Evidence from masked priming
◇日時: 2011年8月3日(水) 14:30〜16:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
◇講演の概要
 Theories of language production generally describe the segment to be the basic unit in phonological encoding (e.g. Dell, 1988; Levelt, Roelofs, & Meyer, 1999). However, there is also evidence that such a unit might be language-specific. Chen, Chen and Dell (2002), for instance, using a preparation paradigm found no effect of single segments. To shed more light on the functional unit of phonological encoding in Japanese, a language often described as being mora-based, we report the results of four experiments using word reading tasks and masked priming. Experiment 1 using Japanese kana script demonstrates that primes, which overlapped in the whole mora with target words, sped up word reading latencies but not when just the onset overlapped. Experiments 2 and 3 investigated a possible role of script by using combinations of romaji (Romanized Japanese) and hiragana, and again found facilitation effects only when the whole mora overlapped, but not the onset segment. The fourth experiment distinguished mora priming from syllable priming and revealed that the mora priming effects obtained in the first three experiments are also obtained when a mora is part of a syllable (and again found no priming effect for single segments). Our findings suggest that the mora and not the segment (phoneme) is the basic functional phonological unit in Japanese language production planning.

第 11 回
時本真吾(Tokimoto, Shingo)
(目白大学 教授)

◇タイトル: 日本語を材料にした脳波研究の現在と今後
◇日時: 2011年7月19日(火) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
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◇講演の概要
 脳科学への社会的関心を背景に、言語の神経科学的研究が世界的に急増している。中でも脳波は、実験装置と維持費が比較的安価なことも手伝って、言語の脳科学への入り口となることが多い。とりわけ、事象関連電位(ERP)は歴史の長い安定した指標で、多くの知見が蓄積されている。但し、言語のERP研究は暗黙の理論的背景を強く引きずっているし、ERP成分の解釈にも異論が出始めている。本発表では、主に日本語を材料にしたERP研究について、その成果と問題点を指摘する。また、今後への展望として脳波の大域的同期研究の可能性に触れる。

第 10 回
宮川繁(MIYAGAWA, Shigeru)
(Massachusetts Institute of Technology 教授)

◇タイトル: Genitive of Dependent Tense in Japanese and its Correlation to Genitive of Negation in Slavic
◇日時: 2011年7月6日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
講演原稿 [PDF]
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◇講演の概要
 Since Harada (1971), nominative/genitive conversion in Japanese has been taken up by numerous linguists, leading to a variety of observations and approaches. In one such approach, the occurrence of the genitive on the subject in relative clauses and in the noun-complement construction is proposed to be licensed by D (or N), relating this to the fact that the genitive most commonly occurs in nominal clauses (see Miyagawa 2011, Lingua, for references). In this paper, I will examine a fundamentally different genitive that is licensed by an entirely different environment, namely, by dependent tense in conjunction with “weak” small v. As we will see, this genitive only appears on the subject of unaccusatives and passives, and on certain objects. This distribution parallels the distribution of the so-called genitive of negation in Slavic. I will suggest that this genitive in Japanese and Slavic is the same, the only difference being what combines with the weak “v” to license it ― dependent tense in Japanese and negation in Slavic.

第 9 回
森美子(Mori, Yoshiko)
(ジョージタウン大学准教授)

◇タイトル: 日本語学習者の漢字に対する認識と漢字学習ストラテジー
◇日時: 2011年6月29日(水) 16:30〜18:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         稲垣俊史 (inagaki@lang.nagoya-u.ac.jp)
写真

◇講演の概要
 第二言語学習者が読解力を伸ばす上で、大きな課題となるのは語彙力です。日本語の文章の場合、漢語が主要概念を表していることが多いので、中上級の読解では漢字知識をどう伸ばすかが重要な課題となります。印刷物にふんだんに出て来る漢語にうまく対処できず、漢字に対して苦手意識を持つ学習者は多く、その傾向は非漢字圏の学習者に多く見られます。この講演では、英語圏の日本語学習者の抱える問題点を整理し、学習者が漢字と学習方法に対してどのような考え方を持っているかを探って行きます。さらに、そのような漢字に対する認識が、実際に知らない漢語に遭遇したときの理解度にどのように影響するかを調べた研究についてもお話します。

第 8 回
深田淳(FUKADA, Atsushi)
(パディー大学外国語外国文学学科准教授、パデュー大学先端技術言語学習研究所所長)

◇タイトル: 外国語教育のスピーキング指導におけるテクノロジー利用
◇日時: 2011年5月25日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
写真

◇講演の概要
 欧米の外国語教育において、明らかにスピーキングが重視されているにもかかわらず、それに見合うスピーキング訓練が施されていないし、スピーキング能力の評価が成績に占める割合も低いという現状がある。これは外国語教授法の変遷の所産であることがまず指摘できる。特にオーディオリンガル法の衰退とともにLL教室が撤廃されたことが、今となっては大きな損失だったと認識できる。スピーキングの練習量が足りないからと言って、それを増やすのは容易ではない。授業中は語彙の導入、文法説明、文化紹介など他にもするべきことがたくさんあるからである。さらに一斉授業時間内にするスピーキング練習は効率も悪い上に、効果も上がらないという議論がある。そもそもスピーキングを初めとする語学練習は個人化された練習が必要なのである。このように考察を進めてくると、学習者が授業時間外に宿題などの形で個人練習ができて、しかもそれを教師がモニターしたり採点したりできるという語学教育・学習環境が理想的ということになる。
 本発表では、以上の議論を精説し、それを踏まえてパデュー大学先端技術言語学習研究所が開発した最新の語学教育・学習環境をデモンストレーションを交えて紹介する。

第 7 回
木山幸子(KIYAMA, Sachiko)
(名古屋大学・ポスドク研究員)

◇タイトル: 線形混合効果(linear mixed effects: LME)モデルによる言語実験データの解析法
◇日時: 2011年4月20日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟405号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
写真

◇講演の概要
 従来の心理言語学の領域では、言語実験で得られたデータについて、被験者分析と項目分析という2つの分散分析が行われてきた。これに対してBaayen (2008) は、言語実験データの解析にLMEモデルを適用することを提案した。被験者と項目のそれぞれをランダム要因とみなし、それらのランダム効果を踏まえた上で、検討したい要因(固定要因)の効果が有意であるかを分析する手法である。本講演では、日本語母語話者の漢字認知に関する実験データ(玉岡・木山, 準備中)を題材として、SPSS社の統計ソフトを用いたLME分析の過程を紹介する。

第 6 回
松下達彦(MATSUSHITA, Tatsuhiko)
(Victoria University of Wellington 大学院生、日言文修了生)

◇タイトル: 日本語学習・教育にとって重要な語彙とは何か −大規模コーパスに基づく語彙データベースの作成−
◇日時: 2011年1月21日(水) 18:00〜19:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス文系総合館7階カンファレンスホール
      (名古屋大学キャンパスマップ 66番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座D1
         早川杏子 (hayakawa.kyoko@g.mbox.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
写真

◇講演の概要
 語彙リストは言語の学習・教育にさまざまな点で役に立つ。日本語研究においても、雑誌や新聞の頻度データに基づいて、いくつもの語彙リストが作られてきたが、書籍の大規模コーパスに基づく語彙リストはこれまで作成されてこなかった。本講演では、「現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)2009年モニター版」(国立国語研究所, 2009)の書籍部分(約2800万語)とインターネット・フォーラム(「Yahoo知恵袋」)部分(約500万語)、合計約3300万語に基づいて発表者の作成した語彙データベース(VDRJ)について報告する。語彙リストの応用目的、そのための問題点を概観したうえで、VDRJの作成法、分析結果、応用法について紹介する。具体的には、どのように語を配列することが日本語学習・教育に有用か、語種や品詞の分布、語数・字数とテキストカバー率の関係、それらの領域による違い、従来の語彙リストとの比較などである。時間が許せば、Coxhead (2001)と類似の考え方に基づいて抽出した日本語学術共通語彙リスト(JAWL = Japanese Academic Word List)や語彙テストについて話したい。

第 5 回
Rinus G. Verdonschot
(Leiden Institute for Brain and Cognition & Leiden University Centre for Linguistics, Leiden University, The Netherlands)

◇タイトル: Semantic context effects when naming Japanese kanji, but not Chinese hanzi
◇日時: 2010年5月19日(水) 18:00〜19:30
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇使用言語: 英語
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
◇講演の概要
 (published in Cognition, 2010) The process of reading aloud bare nouns in alphabetic languages is immune to semantic context effects from pictures. This is accounted for by assuming that words in alphabetic languages can be read aloud relatively fast through a sub-lexical grapheme-phoneme conversion (GPC) route or by a direct route from orthography to word form. We examined semantic context effects in a word-naming task in two languages with logographic scripts for which GPC cannot be applied: Japanese kanji and Chinese hanzi. We showed that reading aloud bare nouns is sensitive to semantically related context pictures in Japanese, but not in Chinese. The difference between these two languages is attributed to processing costs caused by multiple pronunciations for Japanese kanji.

第 4 回
Rinus G. Verdonschot
(Leiden Institute for Brain and Cognition & Leiden University Centre for Linguistics, Leiden University, The Netherlands)

◇タイトル: Workshop on E prime 2.0
◇日時: 2010年5月15日(土)、16日(日) 10:30〜17:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇使用言語: 英語
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
◇ワークショップのプログラム
  ・ポスター参照

第 3 回
杉村 泰(SUGIMURA, Yasushi)
(名古屋大学 准教授)

『現代日本語における蓋然性を表すモダリティ副詞研究』(ひつじ書房)出版記念講演
◇タイトル: 副詞研究から見た日本語モダリティ論の新展開
◇日時: 2010年4月23日(金) 16:30〜18:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟406号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
パワーポイント [PPT]
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◇講演の概要
 従来、日本語のモダリティ研究は「ダロウ」、「ニチガイナイ」、「カモシレナイ」などの文末のモダリティ形式に焦点を当てて研究が進められてきた。それに対し、本研究では今まであまり関心がもたれてこなかった副詞に焦点を当てることにより、日本語のモダリティ研究に新たな局面を切り開くものである。具体的には「カナラズ」、「キマッテ」、「キット」、「タブン」、「モシカスルト」、「サゾ」、「マサカ」、「ケッシテ」、「ゼンゼン」など広義の蓋然性(事態成立の可能性)を表す副詞群を対象に、コーパスを使って共起する文末のモダリティ形式の違いを明らかにし、それまで漠然と考えられていた命題とモダリティの峻別を明確にすることにより、これらの副詞の表す「蓋然性」の違いを明らかにした。さらにこの研究を通して、従来蓋然性の高低として捉えられていた「ニチガイナイ」と「カモシレナイ」に蓋然性の高さという「量」的な違いのみでなく、モダリティ的な「質」の違いがあることなど、文末のモダリティ形式の研究にも新たな発見がなされたことを報告する。

第 2 回
里 麻奈美(SATO, Manami)
(ハワイ大学 博士後期課程学生)

◇タイトル: 言語処理とメンタルシミュレーション
◇日時: 2009年10月13日(水) 18:15〜19:45
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟C40号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
講演原稿 [PDF]
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◇講演の概要
 人が直接的表現だけではなく抽象的表現の「意味を理解する」際に自分の経験や経験によってつちかわれた知識(視覚、聴覚、味覚、動作など)をMental Simulationという認知プロセスを通して無意識に利用しているということを脳科学,認知言語学の視点から実証する。Mental Simulationとは,「聞き手が意味を理解する際,話し手が言っている事象を無意識に想像し,その想像過程の認知プロセスがあたかも自分が実際に経験しているかのような状況を作り出す」ことである。この「疑似体験」的なプロセスが,人間の意味理解において大きな役割を果たしている。Mental Simulationの存在は,脳科学において,fMRIの実験結果から実証されている。認知言語学においては,Mental Simulationは次のような視点から実証されている。(1)視覚をともなうMental Simulation,(2)複数の感覚(視覚、聴覚、味覚など)をともなう Mental Simulation,(3)動作をともなうMental Simulation,(4)抽象的な表現(比喩)を理解する際にともなうMental Simulationである。また,最後にこの分野でのこれからの課題に言及する。

第 1 回
北川善久(Dr. Yoshihisa Kitagawa) 〔Home Page〕
(インディアナ大学言語学科)

◇タイトル: On the Discrepancy between Unacceptability and Ungrammaticality
        (文の非容認性と非文法性の不一致について)

◇日時: 2009年6月3日(水) 17:30〜19:00
◇場所: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟C40号室
      (名古屋大学キャンパスマップ 41番の建物)
◇使用言語: 日本語(質疑応答は、英語でも可能)
◇問合せ先: 名古屋大学大学院・国際言語文化研究科・日本語教育学講座
         玉岡賀津雄 (ktamaoka@lang.nagoya-u.ac.jp)
ポスター [PDF]
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◇講演の概要
 生成統語論は、過去半世紀にわたり理論の改変、精巧化を通して急激な発展を遂げてきた。しかし、そのような理論的洗練の追求にくらべて、具体的なデータの収集やその処理などに関する方法論の追求にはさして労力を費やしてこなかったと言える。そのため、研究の根幹をなすべき言語観察に関して研究者の間で必ずしも同意が得られず、基礎として蓄積されるべきデータが不安定であるという状況に直面することが多い。今回は、実験を通して入手した日本語の使役文の容認性判断に関するデータを統語論と統計の両方の観点から分析することによって、文の非容認性と非文法性の区別を見極めるための研究法の試案を提示・議論したい。