彭萱(台湾) 博士前期課程 日本言語文化学講座所属

大学の日本語学科時代から台湾にて、日本語を勉強し始めて、日本についていろいろなことを学び、知るようになりました。最初は言語の勉強だけでしたが、日 本語を勉強するにつれて日本の文化や文学などのほうに惹かれました。大学三年の時に、一度交換留学生として日本で一年間勉強しました。とても充実して楽し い一年間でした。その時に受けた異文化の刺激が原因でもあり、台湾と日本とは深い関係もあるため、それについてますます興味が湧いてきました。大学の卒業 論文は日本統治時代の台湾人日本語作家についてでしたが、他にも当時の台湾を描く日本人作家がいた。やはり資料の収集の難しさと、まだ研究され始めたとこ ろのため、その時代のことはあんまり論じられていませんでした。次は日本統治時代に台湾にいた日本人作家の研究をしようと考え、日本に留学することに決め ました。しかし、同じく日本にとってはそのような作家達は主流ではないので、重視されてなかったし、あんまり知られてないことに気付き、日本にきてから台 湾で研究をやったほうがよいのではないかと不安を抱きながら、その不安が研究をやっているうちに消えてしまいました。研究生をやっている間に、入試を準備 しながらも先生や先輩の授業を受けてました。研究は実に無限の可能性を持っていることをそのさまざまな授業から気付かせてくれました。そうして、入学試験 を受けて、日本言語文化専攻に入りました。 修士一年の時に、いろいろな授業を受けました。以前触れたことのない分野のものもあるので、大変でした。しか し、自分と完全に無関係に見える授業でも実は、その中からあるヒントを得ることや、研究方法を発見することによって自分の研究に役に立つことがたくさんあ りました。授業の時にはいつも多国籍の留学生とディスカッションしながら進行しています。それにつれて自分の視野も広がりました。先生方は常に新しい啓発 や刺激を与えてくれて、どんな質問でも十分に答えてくれます。知の無限と自分の知らなさすぎることをしみじみと感じています。その反面、もっともっと知り たいという意欲が湧いてくるのもそのおかげです。そうして、いろいろなことを調べていくと、しらずしらずのうちに自然に研究の面白さが分かってくるような 気がします。 日本言語文化専攻は、プレシャーがなく、いろいろな知識や研究の仕方を吸収しながら、自由自在に学習ができ、楽しく自分のしたい研究のでき る場所です。

石橋順子 博士後期課程 比較日本文化学講座所属

3月で修士課程を終え博士課程に進学することになりました。修士課程の2年間は"非常に忙しかった"の一語につきます。専修免許の関係で多くの授業を受講 したため体が忙しかったこともありますが、それ以上に新しい学問の世界を知りそこをあちこち探検するのに忙しかったということです。かっこよく言えば「知 的探検」に忙しかったと言えるでしょう。というのも私は学部を卒業してからずいぶん時が経っているので何もかもがめずらしかったということもあります。少 しプライベートなことをお話しすれば、いまから10年以上も前、夫の転勤に伴い幼い子供とともに4年間ドイツに住みました。そこで大学時代の第2外国語で あったドイツ語を学び直しドイツの大学院に入学しましたが、夫の再度の転勤でフランスに住むことになりドイツの大学院はあきらめ、今度は第3外国語であっ たフランス語を学び直し、フランスの大学院(DEA)に入学しました。しかし4年の滞在の後、日本に帰国となり再び大学院をあきらめました。このときの海 外体験は「ドイツの心フランスの心」(中日新聞本社)というエッセーにまとめています。帰国後は高校で英語の教師を続けていましたが、2年前一年発起して 本大学大学院の国際言語文化研究科に入学しこのたび懸案の修士課程を卒業することができた次第です。英語の教師をしていた関係で英語の専修免許用の授業も 取りましたが、日本言語文化専攻の授業と重なるものがほとんどなく、結果として受講数が増え、修士課程2年目にも3教科がずれこみ、これが修論の作成とあ いまってかなり忙しくなった要因です。おかげでさらに視野が広がり充実した2年間になりました。このやり方がよかったかどうかは分かりませんが、両立でき ないことはないという例にはなったかなと思います。  さて、修士課程で受講した授業はどれも興味深く知的好奇心を刺激するものでした。とくにコーパスという「電子化された言語資料」に出合ったことは衝撃的 でした。文化の講座に属してはいましたが何とかこれを修論にも使ってみたくて冒険も試みました。他にも認知言語論や談話分析などの言語関係の授業も新鮮 だったし、漱石など日本の古典や世界情勢などについても議論しました。日言文専攻の学生たちについて言えば、ほとんどの人が2つあるいはそれ以上の文化、 言語に精通しています。留学生も多く国籍も多様でその熱心さと日本語の堪能さ、日本語や日本文化への造詣の深さに大いに刺激を受けました。お互いの国の話 をしたりお弁当を分け合ったりするのも楽しみの一つでした。文化の違いを知るのも楽しみですが、それ以上に、文化の違いに関わらず真理を求めて切磋琢磨す るのはさらに楽しいものです。そういうことができる場がこの研究科には開かれています。今後私自身は博士課程でじっくりと学問の世界が深められればと思っ ています。