3.2 事前アンケート

担当:森

 昨年度に引き続き、E-mailによる事前アンケートを実施した。去年度のアンケート内容に、本年度実習生による話し合いによって取り決めた質問を加え作成した。この事前アンケートの結果だけでは各学習者の正確な日本語のレベルを把握することは困難であり、特に初級レベルのクラス分けに関しては、事前アンケートによる回答に基づいて判断した結果と実際に学習者にインタビューをした後に判断した結果が予想以上に異なっていたため、事前アンケートを参考に初級クラスを設定する場合は柔軟な体制が取れるよう整えておかなければならない。しかし、事前インタビュー以前に各レベルの人数が大まかに把握でき、それに合わせて実習生側も担当の割り振りや内容を調整できるため、事前の準備がスムーズに行え、結果事前アンケートは非常に有益であったと言える。
 また、各AETのE-mailアドレスは、こちらから教育館に問い合わせたのではなく、教育館からいただいた名簿にすでに明記してあったため、教育館にその使用許可をいただき事前アンケートを行った。
 事前アンケート担当者(森)が各AET宛に送付し、どの実習生も見られるよう返信先は実習メーリングリストに設定した。レベル分けの話し合いをする前に、実習生全員が個々に学習者のニーズやレベルなどを細かく把握できるため、レベル分けの話し合いをスムーズに進めることができた。なお、6月15日に送付、締め切りは6月30日とした。(注:Wordで作成したが、添付ファイルにすると開くときに問題が生じる恐れがあるため、メールの本文にペーストして送付)ただし、この締め切りまでに返答がなかったものや、E-mailアドレスが間違っていたものなどについては教育館にアドレスを再確認し、送付し直した。締め切りに返答がなかったAET宛には更に二回返信要請を送ったが、大学のメールアドレスを記載していたりメールをチェックしていないAETがいたため、最終的に集まった回答は全体の約7割だった。来日前に連絡がつかなかったAETに対しては、事前インタビューの際に印刷したアンケートを持ち込み、実際に記入してもらった。

 事前アンケートの内容は以下のとおりである。(実際の表記はすべて英語)

1.名前
2.国籍
3.来日経験の有無(来日回数・滞在期間・来日目的)
4.日本語学習経験の有無とその概要(期間・頻度・場所・使用教科書)
5.日本人と話す頻度                                                               6.他の外国語の学習歴と自分にあった学習方法(例:読む、書く、聞く、話す等) 
7.ひらがな/カタカナが読めるか/書けるか                                                  8.知っている漢字数 
9.日本語能力のレベル(入門・初級・中級・上級)
10.日本語能力試験受験経験の有無と(合格した場合は)その級 
11.ボーダーラインにいる場合上のクラスに行きたいか/下に行きたいか 
12.授業でひらがな/カタカナを使用してほしいか 
13.漢字を勉強したいか 
14.コースでは何に重点をおいて勉強したいか(例:文法の解説と文型練習、会話中心、文型練習、日本文化等)
15.日本についてどんなことに興味があるか

なお、前年度の事前アンケートからの変更点は以下のとおりである。


他の外国語において、最も自分にあっていると思う学習方法とその例
国で日本人と話す頻度
日本語能力レベルの選択肢

日本語能力試験の級

「コースではどんな内容を勉強したいか」→「コースでは何に重点をおいて勉強したいか」に差し替え                                                                                                                                         

 質問7、12、13により、授業でローマ字/ひらがな/カタカナ/漢字をどの程度使用していくかを把握することができた。特に入門レベルでは、ほとんどの学習者からひらがな/カタカナを学びたいという結果を得たため、授業では始めにひらがなを紹介し、最後に自習用としてカタカナのHOを配布して(Hiroko C Quakenbush & Mieko Ohso(1999)『Hiragana in 48 minutes』から学習者自習用部分をコピー)、そのニーズに応えた。また、質問14により、学習者が何に重点を置いて学びたいかを事前に知ることができ、授業内容を決める際の有益な判断材料となった。


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