2000年度実習報告書作成によせて

日本語の教室では様々な要因が働き、良い授業ができたり、思わぬ失敗を招いたりする。日本語教育の授業では、学習者、教師、教材、教授法、教室環境など、授業を構成する要素について考察するが、実際にはこれらが複雑に絡み合い、授業が成り立つわけであるから、机上の議論の通りにはことは進まない。そこで、日本語教師になろうとするものは、実際に教育現場に身を置き、様々な経験を通して学ぶことが必須となる。この意味で日本語教育実習は日本語教員養成プログラムの中心を成すといっても過言ではない。しかし、実習は多くの方々のご協力なしでは実施できない。毎年変わらぬご支援を賜っている名古屋市教育委員会、名古屋大学留学生センターの関係各位に心から感謝申し上げる。

2000年度の実習生は8名(+1名=春の実習のみ参加)で、フレッシュなアイディアを駆使し、奮闘してくれた。夏の実習は企画・運営ともすべて実習生が行うことになっている。教室の確保一つをとっても、簡単なことではなく、涙を流したこともあったようだが、全員、確実に階段を上ったように思う。初めに述べたように、たとえ完ぺきに近いほど準備をして授業に臨んでも、思いもしないことが起きることがあるのが、日本語の教室であり、毎日が発見と言っても良い。教師はその発見から学ぶことを糧にして成長していく。実習生には永遠に成長を続ける教師であってほしい。

最後に留学生センターの春季集中講座で授業に参加し、教師を励ましてくださった学習者の皆さん、名古屋の暑い夏の盛りに日本語講座に参加し、日本語学習に熱意を見せてくださったAETの皆さんに心からお礼を申し上げたい。